マガジンのカバー画像

光の物語

135
中近世ヨーロッパの架空の国が舞台。隣国リーヴェニアから嫁いできた王女・アルメリーアと、王子ディアルの物語。政略結婚の相手として出会った二人は、互いの立場を自覚しつつも芽生えた恋を…
運営しているクリエイター

#創作大賞2022

小説「光の物語」 目次

小説「光の物語」の目次と、各話の一言あらすじです。 💕があるものはラブいシーンあり😍 先読…

おやつ庵
2年前
3

小説「光の物語」第1話 〜婚約 1〜

その姫は緑の瞳で微笑んだ。 なめらかな頬と波打つ金の髪、非の打ちどころのない鼻梁、薔薇色…

おやつ庵
2年前
4

小説「光の物語」第2話 〜婚約 2〜

結婚式までの一週間、2人には毎日会う時間が設けられていた。 式の準備や公務に追われて忙しく…

おやつ庵
2年前

小説「光の物語」第3話 〜婚約 3〜

「まったく、油断もすきもない!」 ばあやは部屋に戻った後もまだ怒っていた。 思いがけないキ…

おやつ庵
2年前
3

小説「光の物語」第4話 〜婚約 4〜

「それにしても美しい姫だ」 婚礼衣装の試着をするディアルに従兄弟のマティアスが言う。 「あ…

おやつ庵
2年前
1

小説「光の物語」第5話 〜婚礼 1〜

婚礼の日は雲ひとつない晴天に恵まれた。 大聖堂に現れたアルメリーアは、ディアルだけでなく…

おやつ庵
2年前

小説「光の物語」第6話 〜婚礼 2〜

「麗しき王子と王子妃にもう一度乾杯!」 婚礼の祝宴は長々と続き、祝い酒に酔った出席者たちは止めどなく乾杯を繰り返した。 主役の王子妃夫妻にとって肩の凝る時間ではあったが、それでも新婚夫妻が最初に踊るダンスや、用意された余興を楽しんで時は過ぎた。 夜半近くになってようやくおひらきになったが、飲み足りない出席者たちは夜通し祝い続けるのだった。 「姫様、お美しゅうございます」 花嫁衣装から夜着に着替えて髪を長く下ろしたアルメリーアに、ばあやは感慨深くため息をついた。 「ありがと