見出し画像

大好きな妹に伝えたい

近所の子や仕事で接する
子どもたちを見ていると、
兄弟姉妹は仲もいいけれど
ケンカもよくしています。

私にも妹がいますが、
子どもの頃ケンカをした記憶がありません。
だからといって仲の良い姉妹だった
という訳でもないのです。

赤ちゃんの妹にやきもちを焼いて、
いたずらをした時があったのを覚えています。
それを見ていた父から、
「お姉ちゃんなんだから優しくしなさい」
ときつく叱られ、すごく怖かったことも。

そういうことを
子どもの頃に繰り返し体験したため
『優しくしなさい』という言葉に
ずっと影響をうけて生きてきたことに、
最近ようやく気がつきました。

どんな人でも、焼きもちを焼いて
意地悪な気持ちになることはあるだろうし、
ひどい目にあうとか
不当なあつかいを受けたら、
傷ついて悲しみや怒りが
湧いてくると思うのです。
そんな時に周りの人に
優しくする余裕がなかったとしても、
それは、その人が優しい人ではない、
ということにはなりません。

温かい気持ちで見守ってくれる安心な人に、
くやしさや悲しみや怒りを
話して泣くことができれば、
傷ついた気持ちが癒やされて、
もともと持っていた優しい気持ちが
戻ってくることを
今の私はよく知っています。

でも叱られたときの子どもだった私には、
そうやって
自分を癒やしていく環境がなかったので、
意地悪な自分や感情的な自分はだめなんだ、
これは我慢して隠さなければ、
と思ってしまいました。
そういう自分を他の人に見せたら
優しくないと思われるんだと
勘違いしてしまいました。

そうして妹だけではなく
他の親しい人たちに対しても、
優しい人でいるために
自分のざわつく感情を押さえ込んででも、
その人のためになりそうな方を選んで、
それが全然嫌じゃないかのように
ふるまってきました。

「親の時間」で
話を聞きあうことを続けてきて、
自分は本当はどうしたいのか、とか
どんな選択をしても
たとえ間違えたとしても
自分を責めなくていいし、
自分を大切にしていい、
という考え方が身についてきました。
そうしたら、
今まで私が正しいと思ってやってきた、
みせかけで優しい人としてふるまうことは、
本来の自分を大切にすることとは全然違う、
とわかってきました。
そして、そういう優しさは
相手にとっては、
時には迷惑だったりすることもあると
気がつきました。

このことに気づいた時、
今まで出会ったたくさんの人との関係や
できごとが頭の中を駆けめぐり
呆然としてしまいました。

妹との関係も、
優しい姉になろうとして、
自分の正直な気持ちにフタをするような
無理をしてがんばった結果、
困りごとを互いに相談することもなく、
当たらず障らずの関係しか
作って来なかったように思えて
悲しくなりました。

その悲しみを「親の時間で」
聞きあう関係を作ってきた人たちに
これから少しずつ聞いてもらおうと思います。

そしてこれからは、
私が妹のことを大好きだっていうことや、
いろんな場面で助け合っていきたいと
思っていることを素直に伝えられたらいいな、
と思います。

いっこ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?