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そうだ、出雲、行こう。(あるいは僕たちの失敗)

ゴールデンウィークを含め、会社の事務所でずっと書き物をしていたので、煮詰まってしまった。なにより仕事ばっかりしていて人生が終わるなんて嫌だ(とびだせアンパンマン)。というわけでふと思い立ち、木曜日に高速バスで平戸に行こう、とした。
それで平戸の観光サイトを眺めていたのだが、まあ、ここも行ったことある、あそこも行ったことある、まあ一度平戸巡りしたしなあ、ということで、突然思い立って、一転して深夜バスで出雲地方に行くことにした。松江には一度行ったことはあるけれども、大雪でろくに観光できなかったし、出雲大社も行ったことないし。膳は急げだ、ということでなんとその日の深夜に福岡天神バスステーションに飛び乗ってしまった。出雲大社も松江城も素晴らしいところだった。そのことを大いに認めたうえで、今回の旅行の失敗をつらつら述べようと思う。

まず松江に朝6時台についたのだが、よく考えたら観光スポットはどこも空いていない、それどころかあさごはんを食べるところもない。というわけでさっそく行き詰まり、出雲市駅に電車で移動することにした。バスの終点が出雲市駅だったのに、わざわざ降りてしまって、しかも電車を待って向かうことになってしまった。

出雲市に着いたら暴風雨だった。折りたたみ傘は持ってきていたが、前日の福岡は7月上旬並みの暑さだったので、夏用のシャツ一枚できてしまった。みんな春コートを着ている中寒さをこらえ、バスに乗り出雲大社になんとか着いた。祀り事やお茶会も中止になっていた。歩けば歩くほど体力を奪われた。

出雲駅にバスで戻り、また松江に引き返した。ついに上着を買おうと決意するも、TAKEO KIKUCHIしかなく、やむを得ず3万5千円のジャケットを買った。徒歩で松江城に向かい雨でビシャビシヤになった。松江歴史博物館にもよったが、もちろん宍道湖の遊覧船は休止していた。体が吹き飛びそうな暴風雨の中、松江駅に引き返した。

この時点で3時で、帰りのバスまで7時間半あった。雨でどこにも行く気にならず、スタバで本を1冊読み切った(ミンツ「甘さと権力」)。もう1冊読もうとバッグを開いたら、本(ヴォネガット「母なる夜」)が朝食べたおにぎりのお米まぶしになっており、捨てざるを得なかった。喫茶店に入り、ダラダラと時間を費やしたあと、イオンに行ったり一人カラオケしたりして7時間半を潰した。
天気予報を見ていない、ジャケットを忘れる、本を忘れるなどケアレスミスが続いて、時間を有効に使えなかった。そもそも深夜バスは旅行には向いていないのかもしれない。

でもね。楽しかったよ。今回の旅行。出雲大社と古代歴史館も、松江城と松江歴史館も素晴らしいところだった。こういう行き当たりばったりの旅行も決行楽しかったなと、帰りのバスで振り返っているところです。

出雲大社

木々と山々に囲まれた神秘的なところだったんだろうなあ
本殿
プリミティブな奇抜さがないのは、日本が質素だからなのか、質素を重んじる文化だからなのか。
平安時代の出雲大社の本殿がこうだった説があるらしい
銅鐸まつり!
銅剣祭り!
埴輪
出雲大社正門

松江

山陰道の要衝・松江城に親藩の松平氏が入ったが、幕末やっぱり長州藩と誓う羽目になり、鳥羽・伏見の戦いの敗戦を知ると勤王に転じ、松江は戦火を免れます。松江城天守閣は残存12天守閣の一つです。国宝。見事です。

威風堂々、松江城天守閣
要塞という感じ
松平定信さん
大坂の陣で真田幸村から定信が貰った扇

おしまい。

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