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日本の歴史

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2022年12月の記事一覧

祖父が医者だった話(あるいは開業医の現代史)

私は祖父母が暮らしていた福岡県糸島市(当時は糸島郡前原町)で生まれたのですが、父が転勤族…

みつやま
1年前
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真木和泉の墓~「賊徒」から「殉国烈士」へ~

「水天宮」というと東京の人は「地下鉄半蔵門線の水天宮前駅でしょ」というかもしれないが、東…

みつやま
1年前
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本能寺の変を許した織田信長の3つの「隙」

明智光秀に関する本は数多く出ているが、福島克彦『明智光秀 織田政権の司令塔』は、光秀謀反…

みつやま
1年前
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吉田茂と広田弘毅の「運命の岐れ路」

吉田茂と広田弘毅はともに東大出身で、外務省の同期入省で、外相、首相を務めている。だが前者…

みつやま
1年前
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カントリーマアムの歴史

わけがあって近現代史の記事ばかり書いていますが、殺伐としてますねえ。すみません。今日は箸…

みつやま
1年前
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虚脱―終戦直後の日本人

第二次世界大戦が終わるまで、「虚脱」という言葉は医学用語に過ぎなかった。 しかし、1945年8…

みつやま
1年前
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活字に飢えた終戦直後の人々

出版業は終戦後の日本で最初に復活した産業のひとつである。信じられないかもしれないが、食料に飢えていた人々が、同時に活字にも飢えていたのである。1947年7月、東京・神田の岩波書店の外で痩せこけた200人もの人々が3日間寝泊まりして発売を待ったのは、食料でも水でもなく、哲学者・西田幾多郎の全集であった。出版社は終戦時の約300社から、1948年には4600社に増えていた。終戦から4年間の間に発行された雑誌は、占領軍に検閲を経たものだけでも約1万3000誌に上った。 それらのう