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【まとめ】
=JIS(対象セル)
対象セル内の半角のすべて(「数値」「英字」「記号」「ひらがな」「カタカナ」)が全になる。

全角を半角にならASC関数


【説明】

先の記事「ASC関数 全角を半角にする」とは逆に、
半角を全角にする関数が JIS(ジス)関数です。


「数字」「英字」「記号」「ひらがな」「カタカナ」のすべてが全角になります。
ただし、「㈱」のような記号(機種依存文字)の「(」は全角になりません。

Microsoftサポートによると
日本語では、文字列内の半角 (1 バイト) の英数カナ文字を全角 (2 バイト) の文字に変換します。
となっています。

JISとは、日本産業規格(Japanese Industrial Standards)のことで、簡単にいえば、一般的な日本語表記(=全角)にする、位の理解でいいでしょう。

どういう場面で使うか?

JIS関数は、どのような場面で使うのか?
上のように電話番号を半角から全角に直す機会は少ないでしょう。
半角だと見づらいので全角にしたい、という場合には使えます。
(データというより、どこかに表記する用として)。

住所の場合、宛名の差し込み印刷などで、番地が半角だと見づらいから、全角にする、という場合もあるでしょう。

あとは、会社名。

最近は英字の会社名も多く(H14から英字利用が可能に)、半角と全角が統一されていないことが多いです。
「見ていて気持ち悪い」だけならいいのですが、同じ会社が複数ダブって登録されていて、しかも、片方は全角、片方は半角、なんてことがあると、まずい場合もあります。
その意味で、名寄せ(重複の確認)のために、会社名を全角に統一する、というときにも使えます。

ただし、万能ではない

JIS関数に問題があるわけではないのですが、会社名の表記統一って意外と面倒です。
「㈱エクセル」(「㈱」が環境依存文字)と
「(株)エクセル」(「(」「)」が全角カッコ)と
「(株)エクセル」(「(」「)」が半角カッコ)では、違ったものとして認識されます。
ただし、これらは、JIS関数と置換(ちかん)で対応できます。
 *機種依存の「㈱」は置換で「(株)」にする、等。

厄介なのは、英字の会社名とカタカナの会社名。
例:株式会社EXCEL と 株式会社エクセル

自社名だからといって、定款通りに書いてくるとは限りません。
同一会社の複数部署からそれぞれ申請があった場合、片方が英字で片方がカタカナで出されてきても、名寄せができません。

以前、コロナの申請を扱う際、重複申請のチェックに手間取りました。
悪意はなくとも、ダブって申請するケースが多々あったからです。

会社名(店名)だけでの重複チェックは困難だったので、住所などとも絡めて行いましたが、住所自体も統一が困難でした(「番地」「丁目」があったり、なかったり)。
確か、電話番号も使った気がしますが、個人店の場合、携帯と固定電話で混在、ということもありました。

法人であれば、法人番号を入れてもらうのが間違いないのですが、個人事業主の場合は、それができません(その代わり、代表者名でも重複チェックしました。)

エクセルは、「同一データの確認」(重複の排除)は楽なのですが、ちょっとでもデータが違うと「同一ではない」とみなされてしまうので、注意が必要です。

とはいえ、ASC関数と JIS関数により、半角と全角を自動で変換できると、いろいろ便利ですので、ぜひ、活用してみてください。

関連関数
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