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[Excel]和暦と西暦を併記する方法 例:令和6年(2024年)1月22日

例例 【まとめ】
エクセルで、和暦と西暦を併記する方法
①「セルの書式選択」(Ctrl +1)の「表示形式」タブを選択
②「分類」欄の最下部の「ユーザ定義」を選択
③右上の「種類」欄に以下を入力(コピペ可)
 [$]ggge"年"(bbbb"年) "m"月"d"日"
 または
 [$]ggge年(bbbb年) m月d日
*後者は「OK」押下後に再度「セルの書式設定」を開くと前者になっている


以下説明です。
【説明】
「お役所」では、日常的に「和暦」を使っています(例:令和5年)。
個人的には、効率面からどうか、と思うものの、仕方ありません。
最近は、和暦と西暦を併記するところも多く、日常的に西暦を使っている人(多分大多数)にとっては、分りやすくなったと思います。

でも、書類を作る側にとっては、ちょっと面倒。

エクセルで通知文を作る場合(あまりないでしょうけど)、文字として入力している職員が大半でしょう。
これは手間です。時間もかかるし、間違いの元にもなります。

例:令和6年(2023年)1月22日
  ・・・令和6年は西暦2024年だが、2023年と間違えている。

ということで、「年月日」を「和暦年(西暦年)●月●日」で簡単に表示する方法をお示しします。

といっても、簡単です。ただし、知らないとできない(当然)。
【まとめ】のとおりです。

和暦と西暦を併記する方法


①「セルの書式選択」(Ctrl +1)の「表示形式」タブを選択
②「分類」欄の最下部「ユーザ定義」を選択
③右上の「種類」欄に以下を入力(コピペ可)
 [$]ggge"年"(bbbb"年) "m"月"d"日"
 または
 [$]ggge年(bbbb年) m月d日
*後者は「OK」押下後に再度「セルの書式設定」を開くと前者になっている

これでおしまいです。
「[$]」は、ロケール識別子といって、国別の表記を示すもののようです。
西暦は本来は「yyyy」です。
これが「bbbb」となっている理由は把握していません。
タイ仏暦を示すが、「[$]」で日本語設定してあるので、通常の西暦として表示される、と記載しているサイトもありました。

なお、「(」は、全角「(」でも半角「(」でも、どちらもにもできます。
フォントによっても見え方が違うので、しっくりくる方を選んでください。


試行錯誤編

以下は、ダラダラな試行錯誤編です。関心がある方はどうぞ。


「種類」欄に

yyyy年(ggge年)m月d日 と入れると
 ↓↓↓
2024年(令和6年)1月22日

と表示されます。
新聞の日付はこのパターンですが、
行政文書では使えません(和暦が主で、西暦は補助的なものという考えから)。

和暦を先に表示しようと、上とは逆にしてみると・・・

ggge"年"(yyyy"年")m"月"d"日" 
 ↓↓↓
令和6年(06年)1月22日

なぜかyyyyで表示した部分も和暦の数字となってしまいます。
これでは全く使えません。

というわけで、上記の「[$]ggge年(bbbb年) m月d日」でないと
和暦年(西暦年)●月●日
になりません。

力技の例(非推奨)

最初は、この方法を知らずに、以下の通りやっていました。
「力技」の例としてご覧ください。

=TEXT(TODAY(),"ggge年")&"("&TEXT(TODAY(),"yyyy年) m月d日")
 ↓
令和6年(2024年) 1月22日  *今日がR6/1/22の場合

【説明】
・TEXT関数は「=TEXT(数値、書式)」で数値を、指定した書式の文字列として表示します。
TEXT(TODAY(),"ggge年")で 今日の日付データから「令和x年」と表示し、
"("&TEXT(TODAY(),"yyyy年)m月d日") で 今日の日付データから「(xxxx年)x月x日)と表示し、それを「&」で合体して表示しています。

【欠点】
この計算式による表示には以下の欠点があります。
①日付が「数値」ではなく「文字列」になってしまい、計算に使えない。
つまり「この日付から何日後」「ある日付からこの日付までの年数」などが計算できません。

②「今日」の日付しか表示できない
上の計算式は、今日の日付以外は表示できません。
通知文などは、特定の日付で発出するものがあり、それは「今日」とは限りません(前もって印刷しておく等)。
これに関しては、「別セルに日付を入れ、そのセル番地を「today()」の代わりに入れる」ことで対応できますが、すっきりはしません。

③元年表示が出来ない
2019/5/7の場合、令和1年(2019年)5月7日 という表示になってしまいます。
令和元年(2019年)5月7日とはなりません。
(令和元年は2019年5月1日からであり、4月30日までは平成31年です。なお、年度としては4/1から令和元年度。)

「1年を元年と表記する(G)」に入れると元年表記となる

「セルの書式設定」の「表示形式」で「日付」を選び、右下のカレンダーの種類で「和暦」を選び、その下の「□1年を元年と表示する」にチェックをしたうえで、「種類」欄のから「平成24年3月14日」という表記例を選ぶと、「令和元年5月7日」と表示されます。
(「.」区切りの場合は、R1.5.7 となります。)

しかし、冒頭で示した和暦・西暦の併記でこの技は使えません。
もっとも、和暦・西暦を併記する場合は、書類(文書)作成の際に使われることが多く、既に令和6年の今、「過去」である令和元年の日付を使用する機会は少ないと思われます(単なるデータなら「R1」で十分)

④一桁の数字が全角にならない(冒頭例でも同じ)
お役所によっては、「数字は1桁なら全角、2桁以上は半角」としているところが多いようです。
明文化されてはいないもものの、慣例的というか不文律というか。
上記の式はこれには対応していません。
計算式で半角・全角を自動表示させる方法もありますが、ちょっと長くなるので、いつかまた、ということで。
そもそも、「1桁の数字が全角であるべきか」という問題もありますが、この考察も、またいつか。

★おまけ★ ~元号が変わっても西暦利用にならなかった発言~

平成から新元号に代わるとき、お役所も西暦使用が主体になるかな、との期待があったようです。
私も微かに期待しました。
実際、そのような動きをするところ(一部市町村)もあったと記憶しています(具体的な自治体名は失念)。
しかし・・・

公的文書の元号使用「続けるべき」官房長官 2019年4月3日 13:30 日本経済新聞
菅義偉官房長官は3日、公的機関の文書での元号と西暦の使い分けについて「従来、元号を使用してきた。この慣行は当然続けられるべきだ」と強調した。一方で「元号の使用は政府として強制するものではない。国民は元号、西暦を自由に使い分けてもらっていい」と述べた。国民が公的機関の窓口に提出する書類で元号を使うかに関しては「西暦で記入したものも受け付けられる」と語った。

ということで、その動きも立ち消えに。
和暦・西暦のどちらを主とするかは自治体に任せてくれれば、今のDXも、もっと進んだのではないかな、という気もあります。
もし、河野デジタル相が官房長官だったら、どんな発言をしたかな、と思うことありますが、保守派に押されて、同じ結果だったかもしれません。
*ちなみに、西暦利用は効率化の観点からのもので、和暦(元号)の意義を否定する意図はありません。と、一応、言い訳しておきます。

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