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紬糸
2020年4月8日 23:59
風がやみ、再び静寂の戻った窪地の底に、蛍の綾なす妖光が、人間の形で立っていた。 生と死は、言葉や時間、倫理などでは到底表し切れない。また理解しきれない何かがあることを、まざまざと突きつけられるような作品でした。『泥の河』で8歳だった主人公(別人物)が『蛍川』では14歳になる。それぞれの年代の子どもたちが何を思い、感じているのか。6年の時の経過によって、少年に見える世界がガラリと変わっていく様は
2020年4月3日 14:26
太宰治賞を受賞した『泥の河』を初めて読みました。創作や物語と言った物語というよりも、本当に登場人物たちが生きたときを現実から切り抜いたような、ノンフィクションのような話しだったのが印象的です。 小さい頃(幼かった頃)、自分の目に映っていた世界や、大人たち、自分自身への感覚は消えてなくなってしまうとばかり思っていたのが、『泥の河』を読んだ途端に、フワッと、雨に当てられたアスファルトが匂いたつよ