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属人化と既得権益の繋がり【オヤジ店長のツイート日記vol.81】

こんにちは!オヤジ店長と申します!

人材育成、リーダーシップなどについてTwitterで発信している某外資系アパレルブランドで店長をしている読書好き、50代のオヤジです!(もうすぐ60w)

簡単な経歴や活動は、宜しければ私のTwitterをご覧ください。➡ @OyajiTencho

ツイートした事を掘り下げて記事にしています。今回のテーマは?

属人化と既得権益の繋がり

属人化問題等、既得権益に関わるツイートしました。結構反響♥️を頂いたので掘り下げたいと思います。

このnote記事も内容が良いと思われたら「スキ♥」を押して頂けると幸いです。コメント、感想等も合わせて是非、よろしくお願いいたします!

今回の投稿は、前回の投稿「離職率では見えない実態、人の流出ついて」の続きになります⬇

属人化問題や既得権益に関して過去に何度か投稿し関連ツイートもしましたので、被る所もありますが、属人化と既得権益については繋がりもあるので改めてお話ししたいと思います。

属人化とは?既得権益者とは?

*属人化とは?
様々な業務の中で、特定の社員にしか詳細が分からず、その人がいないと業務が回らない状態を表します

*既得権益者とは
過去の経緯や慣習、ルールに基づいて利益を確保し続ける人を指します

どちらもネガティブなイメージで使われる事が多いですよね…私達、小売サービス業に置き換えると…

【属人化の問題】→顧客の抱え込み、独占等によって特定のスタッフしか対応出来なくなる

【既得権益の問題】→不公平な慣習やルールを利用して利益を独占する問題

互いの問題は似ていますよね。「独占」というのが共通事項でお互い絡み合ってデメリットが大きくなります…

私の経験でお話しすると、以前任されていたお店では「担当者制度」という意味の分からないルールがありました。

簡単に説明するとお店のお得意様(顧客)には大抵「担当者」が付きます。それは良いのですが、担当者が付いた顧客の売上はどんな場合でも「全て担当者に付ける」というルールなんです…  ???

例えばお得意様が来店されても担当者が休み等で不在な時もあります。事前に連絡なくフラッと立ち寄る方は結構います。

そんな時、代わりに別のスタッフが対応しますが、何かしら売れた場合、対応したスタッフでは無く不在だった担当者に売上を付けるルールなんです…

コレって変だと思いませんか…?

「以前担当の〇〇さんから紹介されていた商品を見に来た」等の例外もあるのでケースバイケースですが、代わりに対応したスタッフが1から接客して売れた売上は担当者は関わっていませんから「担当者」では無く「対応者」になる筈なのに、私が着任するまでずっとこのルールで運営されていました…

一見「お互い様」に見えるルールなのですが、新人やキャリアの浅いスタッフより顧客を沢山保持しているベテラン社員、古参社員(既得権益者)が有利になります。

若手メンバーは変だと思っていても先輩には逆らえず、上司に相談しても「ルールだから…」と相手にしてもらえなかったら諦めますよね…

こういった不公平な出来事、小さな理不尽が重なって職場のパフォーマンスが落ちるのです…

私はある時、例によって売上を捧げている若手メンバーに「何でおかしいと訴えないの?」「本人(先輩)に言いにくいなら俺でもエエやろ…」と聞くと「ルールだから仕方がないですよ…」と受け入れている事にも残念に思いました。コレも問題ですよね…

着任当初は様子を見ていた私も「これはイカンな…」と思って担当者制度を止めさせる事にしました。詳細は下記投稿しているので良かったら読んで下さい⬇

最終的には担当者制度を止める事が出来たものの当初、予想通り古参メンバー(既得権益者)から反対され抵抗されます。

「お手紙を書いたり来店アポイントの努力も考慮して欲しい」「私も昔は我慢してきました」等々…

気持ちは分かるのですが、既得権益者特有の自分都合な不満だと思いましたね。

手紙を書いたりTELアポしたり、来店アポイントは確かに大変ですが、それならお得意様が「〇〇さんは何時出勤してるの?」と前もって聞いてくださる筈です。不動産や車のディーラー等の大きな買物なら分からなくもないですが「担当者なんか誰でも良い」と心で思っているお得意様は結構いるのです…

「自分も我慢してきた…」
これには正直呆れました…部活のシゴキじゃないんだし「さあ今度は俺の番だ」みたいな事と同じですよね…「自分がした嫌な思いは後輩にはさせたくない」と悪しき習慣を断ち切ろうとするのが良き先輩、上司ではないでしょうか。

最終的に「担当者制度は止めます」とトップダウンで決定しました。納得してもらって決定するべきですが、ここは管理者の決断が必要な局面です。

トップダウンは、良いイメージが無いですが使った方が良い場面もあります。

担当者制度を止めてから若手メンバーの数字が伸び始めました。ベテランも意地があったのでしょう…「甘い汁」は吸えなくなりましたが、数字が落ちる事はありませんでした。従って全体の業績が嵩上げされ「止めて良かった〜」となります。因みにその後、お店は3年連続予算達成し弊社では珍しい伸びを示しました。←自慢…w

若手メンバーの告白…忘れられない酒の味

担当者制度を止めて落ち着いた時、若手メンバーの1人が「店長飲みに行きませんか?」と珍しく誘って来ました。前途「ルールなので」と諦め受け入れていたメンバーです。

何か話があるのかな…?と思いながら飲み始めると「店長!担当者制を止めたのは正解でしたね!」と笑顔で言いました…

「そうやね」と私…

「実は俺、お店で1人の時、先輩の顧客が来たら分からない程度に追っ払っていたんです…」とバツの悪そうに告白しできたのです。

私は酒を吹き出しそうになり「お前、ルールなんで…って受け入れてた癖に、俺の見てない所でそんな悪さしてたんかwww」「まーそれが普通やと思うわ!やってられないって思ってたんやね…w」と大笑いした事を今でも覚えています。

若手メンバーがした事は褒められた事ではありません。しかし正直に告白してくれた事が私は嬉しかった。

もし担当者制度を廃止していなければ、見えない所でお店の士気は下がり業績もジワジワ落ちていたでしょう。属人化や既得権益を放っておくと、こういった弊害は起きるのです。

管理者は見て見ぬふりをしてはイケません…勇気を持って話し合い実力、社歴が違っても皆に同じチャンスを与える事が大切だと思います。

まさに「一人の百歩より皆の一歩」なのです。

今回は成功例の話でしたが、見て見ぬふりをしてしまい「事なかれ主義」になって失敗したお話しも次回したいと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました!🙇

「一人の百歩より皆の一歩」はチームビルディングにとても大切な考え方ですね。人事評価という観点からお勧めの関連本をご紹介します!⬇


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