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母と一緒シリーズ★一番欲しいのはお抱え運転手

要支援1認定の一人暮らしの母と私の記録

一昨年転倒して腰椎骨折した母は
コルセット着用のリハビリ生活となり、
弟の勧めに仕方なく従って
自動車免許を返納した。

沖縄本土復帰前から
車一台で慣れない地を走り回って
商売を始めた母にとって、
自動車免許の返納は
大きな喪失体験だったと思う。

公共交通機関はバスかタクシー
マンション近くには
スーパーもコンビニもある暮らしだけど

いかんせん
身体が思うように動かず

歩みは遅いし
トイレは近いし
荷物はたくさん持てないし
とても疲れる

若い頃から
仕事に趣味に
お友だちや先輩のアッシーに
毎日県内あちこちを
朝夕となく飛び回っていた母にとって
生活範囲が限定され
自由な移動もままならない暮らしは
よほど辛い

車なし生活間もない頃は
仕事中の弟を度々呼び出していたようだが
最近はそうそう頼むことも
少し控えている…のかな…

私は2週間の帰郷の間
レンタカーを借りて
父の病院に出掛けたりして
留守することも多かったが

もちろん母と一緒に車で出掛けて
用を足したり
ドライブしたりして過ごす時間もあった

母は本当に嬉しそうで
助手席に乗るなんて久しぶり
と言って
飲み物やらお菓子やら果物やら
足元にたくさん持ち込んで
運転する私に差し出したり
あちこちと行きたいコースをリクエストしたりして
ドライブを楽しんでるようだった

私の滞在も終盤に差し掛かったとき
弟妹とも話し合い
母の介護予防のためにと
デイサービスの追加を提案した

しかし母は
それをきっぱりと拒否し
いくら説得しても首を縦に振らなかった

それでは…と
母のやりたいことを尋ねると

介護予防のサービスではなく

一般のカルチャーセンターに参加したり
買い物、美術館めぐりなど
自由に町をめぐって
自分がやりたいことをし
行きたい所に行きたいときに
いつでも
出掛けるようになりたいと言う

一番は
車を自分で運転したい。
それがダメなら
そばに私の運転手を置いてほしい
ってことよ
と言った

そっか…
何も言えなくなった


免許返納した高齢者のための
移動支援
今年は気持ちばかりのタクシー券配布もあったようだが
そんなのすぐに使いきってしまう枚数で
追加でもらえるかどうかも不明とのこと

100円で乗れるコミュニティバスも
試行運行しただけで止まってるらしい

もっともっとなんとかならないだろうか
これでは
免許返納は余命宣告みたいで
なかなか進まないに決まってる

自分らしく老後も自由に楽しみたい

そんな
まだまだ楽しく生きる意欲のある人たちの
思いをすべて削ぎとるような
現実生活しかないことこそ
介護予防に逆行している

何か良いアイデアはないだろうか
大企業がタクシー業界とコラボして
移動支援事業展開するとかさ🌱

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