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これがサーチャーの1週間_銀行・FAアドバイザリーと打合せ_コラム030

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セミナー開催情報

〇9月28日(火) 19時~ サーチャー候補向け:
https://peatix.com/event/2894444
〇10月6日(水) 19時~ 事業承継をお考えの企業/アドバイザー向け:
https://peatix.com/event/2924842

好評をいただいているセミナーを引き続きやっていきます。ご興味ある方、お申し込みをお待ちしています。

前回に引き続きセミナーで繰り返しお受けした質問への私からの回答を文章として残すシリーズです。当日十分説明しきれなかった要素も補足しております。

よくきかれる質問 :ふだんどんな活動をしているの?

今月8月2日~8日の1週間の私のスケジュールを再掲します。

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2つの網掛け色の意味は下記の通りです。

青色: M&Aタスク=特定企業を深掘る活動
黄色: サーチタスク=広く候補企業を探す活動

⑦W銀行様との打合せ

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8月5日木のお昼の時間は、W銀行との打合せで、ご担当者様とお会いするのはこれが初めてです(オンラインですが)。

この3週間ほど前にW銀行に郵送したレターに、その後しばらくしてメールで返信を頂き、改めて打合せをセットさせて頂きました。

ちなみにこれらすべての打合せに㈱サーチファンド・ジャパンの伊藤公健さん、日本政策投資銀行から出向されている担当者の方にも出席して頂きます。たった一人のサーチャーに、これだけガッツリ伴奏頂けるのは本当に心強いです

W銀行のご担当者は、M&Aや事業承継を専門に担当されている部署の方々でした。こうした銀行との打合せでは、たいていは3名前後出席されます。やはり専門部署とあって既にサーチファンドをご存知頂いていることが多いです。

内容としては通常のFAアドバイザリー向けの資料とほぼ同じものを使うのですが、前半の伊藤代表の説明は、基本的なところ(サーチファンドとは何か?)はあまり時間をかけずに、より多くの時間を後半の質疑応答に割くというのが銀行との打合せではよくあるパターンです。

その質疑応答では、当然のことながら買収に関する様々な条件(対象企業のサイズや業種など)、M&A実行時の手順や要件など、とても実務的な遣り取りが行われます。融資先のオーナー様の事業承継について、銀行がじつに様々な角度から検討されているのがよく分かります。

一方で、私たちサーチファンドを、仲介するM&Aの選択肢として(買い手の1つとして)、銀行がどこまで真剣に検討頂けるのかはまだ手探り状態が続きます。

例えば、地域金融機関にとって最も理想的なM&Aである、地元の同業者同士の合併と比べてみると分かりやすいのですが(M&A仲介手数料だけでなく、合併後の追加融資が期待できるという銀行にとってのメリットがあります)、「後発」であるサーチファンドは、「最初から後継者の顔が見える、ちょっと珍しい形式です、オーナー様を継ぎたいという人物(例えば私のこと)と一度お会い頂けませんか?」という風に、アプローチします。

しかし、「新参者」であることにはかわりなく、地元の顔見知り同士で、一度は仕事で関わったことがある相手先と、我々のような見ず知らずの相手先とを比べた時、売り手企業がどちらを選びやすいか。私たちの方がキャッチアップすべき「幅」が大きいのは言わずもがなです。

逆に、地元の同業は忌避したいし、東京の大手事業会社の傘下に入る(子会社になる)のも気が進まないといったケースで、「御社の独立性を担保したまま、私が責任もって会社を引き継ぎます」という点を評価して下さる場合あります。

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少し話がそれますが、後継者が誰なのかよく分からないという理由で、承継話が頓挫しているケースは結構あるようです。

特に事業会社の場合、M&A交渉時点では、後継社長が誰になるのかは普通決まっておらず、たいていは成約後です。白羽の矢が立つご本人にとってみれば、子会社への出向(転出?)は人生を左右する人事異動です。「あなた、もし買収が成功したら社長で出向して貰うからね」などという不確かな内示は、おいそれとは出来ません。買収が失敗したときのことも考えれば、本人のモチベーションを大きく落としかねないからです(「肩たたき」の事前通知をされたような気分になるかも知れません)。

実際には、買収交渉をしている時点で「新社長」の人事案はある程度決まっているのですが、本人に通達出来ないイコール本人の了承が降りないために「後任はこの人です」と堂々と提示出来ないのです。

しかし、このアプローチ方法がベストであるという手応えまでは掴んでいません、まだまだ試行錯誤が続きます。

⑧新聞社からの取材

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8月5日木の午後は、V新聞社からの取材でした。補足説明はあまり必要ないかも知れません。

大変ありがたいことに、㈱サーチファンド・ジャパンの活動に興味をもってくださる新聞社がそれなりにいます。人伝に話をきいたことがキッカケでご連絡くださるケースもあれば、こちらからご連絡してパブリシティとして取材をお願いするケースもあります。

たいていは伊藤代表と私、あるいは日本政策投資銀行のご担当者さんも同席頂いて、サーチファンドとは何か、解決したい課題は何なのか、日々何をしているのか、といった御質問に回答する感じでインタビューが進みます。

我々としてありがたいのは、こうした記事を御覧になって「紹介したい企業がある」とご連絡を頂くことです。このnoteのような配信・投稿だけではどうしてもアクセスできる人数は限られますから、マスメディアの力をお借りできるのは有難い限りです。

メディアの取材を受ける度に思うことですが、広く分かりやすくお伝えすることの大切さと難しさです。新聞の読者は、当然ですが、全員がサーチファンドについて詳しい訳ではありません。従って、かなりかみ砕いて説明することになりますが、紙幅の制限がありますので、あまり言葉が多すぎてもダメ。その中間の丁度良い塩梅になかなか落とせていないのです。まだまだ修行が足りないと実感します。

⑨FAアドバイザリー打合せ

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8月6日金の午前は、FAアドバイザリーのB社との打合せでした。

現在続けているソーシング活動の一環です。B社様にも、これまでと同じように㈱サーチファンド・ジャパンや私の経歴の紹介をしてから、条件にあった企業をご紹介頂けるよう依頼します。討議内容としては、上述の⑦W銀行様との打合せとかなり似ています。。

⑩Z大学ビジネススクールでの講演

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さて、最後に8月8日の日曜日に、ちょっと変わり種のお仕事ですが、Z大学のビジネススクールに通学されている方からお声がけ頂きまして、伊藤さんと私でお話をさせて頂きました。

現在このビジネススクールでは「サーチファンド研究会」という有志の会があるそうで、そこに伊藤さんと私がお呼ばれしたような感じです。

講演というと大袈裟ですが、普段私たちが行っている活動について、クローズドな場だったのでいつもより突っ込んだ内容にして、かつ場所柄、サーチャー候補が多いので、私がサーチ活動にトライするまでの経緯や今見えている課題について、かなり率直にお話をさせて頂きました。

10名超の方にご参加頂き、多くのご質問を頂戴しながら内容の濃いディスカッションが出来ました。

こうした活動は、目の前のサーチ活動とは異なりますが、将来日本でサーチファンドが浸透していくためには、候補者さんが一人でも多く活動に身を投じ関与し、すそ野を広げていくことが肝要です。

間接的にでも、日本のサーチファンドの将来に貢献出来るとうれしいな、という気持ちで、伊藤さんも私も参加しました。

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⑪朝のルーティン

最後に。

予定表には書いていませんが、毎日のルーティンについて簡単にまとめます。時期によって変わるのですが、日々やっているのは以下の4つです。

■DM送付(レターあて名書き)
■このnoteの執筆
■勉強(プログラミング、統計、会計)
■運動(ランニング)

まず、1日あたり5~7通のDMあて名書きと送付です。これはサーチャーのルーティンとして欠かせません。これを開始したのは8月下旬からなのですが、現在も当然のことながら、続けています。今考えるともっと早くスタートすべきでした。

次にこのnoteの執筆。noteの投稿は、この5月から初めて今日時点(9月15日)で4.5か月続けています。ざっくり4~5日に1回くらいの投稿ですが、ノートPC端末に向かって文章を書いたり、投稿テーマを決めたり、テーマの周辺情報を調べたり(海外のサーチャー情報の動向調査など)、毎日やるようにしています。サーチファンドを日本で広めるためには、いろんな要素が必要ですが(例:投資家がもっと増える)、優秀なサーチャー候補者に手を挙げてもらう条件が揃うことも大事です。

そのためには、サーチャーって何をしているの?という情報の提供・開示は多い方が良い。いつまでもブラックボックスだったら、怖くて飛び込む人が増えませんから。「これなら、自分も出来るかも!?」と思って頂ける方が一人でも増えると良いと思って投稿しています。もちろん、私自身がただサーチ活動をしているだけではダメで、しっかり「結果」を出すことが大前提ですが。

そして勉強ですが、ずっとやりたかったプログラミング(主にPython)、統計解析、会計は、オンラインセミナーだったり、教科書や問題集を買って勉強しています。これからのビジネスパーソンに必要な基礎体力であり、投資実行後には現場でモロに使えるスキルを今の内に磨いておきたいと思います。しかし、Python習得はかなり苦戦していますw。

最後は運動ですが、以前に以下の投稿でも書きましたが、毎日の通勤義務が緩和された結果浮いた時間をどう使うか、皆さん色々試されていると思います。私の場合は、ずっとやりたかった「平日の運動」です。長らく、運動は土日にするものという固定観念がありました。かつても、意を決して平日の運動を始めたりしたこともありましたが、すべて長続きせず断念。

しかしパンデミック襲来後、以前なら移動にあてていた時間を運動に回すことができるようになりました。私の場合はジム通いではなく、最も手っ取り早いランニングです。仕事がひと段落したらさっと着替えて、自宅を出れば即スタート。コースは自宅がある幕張から稲毛海岸までの海沿いを往復で10㎞、ゆっくり走っても1時間で帰宅できますので、そのままシャワーを浴びて終了。

スッキリしたら、すぐに仕事に戻っても良し、空腹を感じたらご飯を食べてもよし。極めて効率的に、肉体的にも精神的にも良い効果が期待できる運動が出来ます。

最後に、それぞれのサーチ活動の形

3回にわたって続けた「私の1週間」ですが、当然ながらこれはサンプルの1つでしかなく、現在日本で活動されているサーチャーさんは(多分20名~30名くらいでしょうか)、全員がそれぞれかなり中身の違う動きをしていると思います。

参考情報として御笑覧頂けばと思い、セミナーではなかなか説明できない部分まで書いてみました。

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#サーチファンド #事業承継

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