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雑誌記事索引「木造ビル」

 ビル建築といえばコンクリートや鉄で建てるのが当然と思われていますが、最近では木造のビルが国内各地で建設されており、環境保護の観点からも注目を集めています。
 従来の木材では、高層ビルの建築は強度的に不可能でしたが、1990年代に欧州で開発されたCLT(直交集成板)がそれを可能としました。
 CLTとは木の板を繊維方向が直交するように何層にも重ねて圧着した大型パネルで、その強度はコンクリートや鉄よりも強く、ビルを支える構造材として使用することが出来ます。木材の弱点は耐火能力の低い点ですが、建築基準法で高層建築に求められる3時間耐火構造の性能を持つ木質耐火部材も開発され、15階以上の木造ビルの建築も許可されるようになりました。
 木造ビルはコスト的にはまだコンクリート建築のビルに比べ割高ですが、将来的には十分なコストダウンも見込めます。
 木造ビルの利点は、環境への負担が小さいことです。
 木材を生産する際のCO2(二酸化炭素)の発生量は鉄材の約43分の1で済みます。
 建築物として長期間使用すれば、木材が吸収しているCO2を貯蔵し続けることになります。今後、多くの木造ビルが建設されれば都市自体が巨大なCO2の貯蔵タンクとなるでしょう。

 木造ビルは解体後の再利用も可能ですし、燃やすと発生するCO2も元の大気に戻るだけで新たな増加にはなりません。
 国内には戦後植林した木が大量に伐採期を迎えており、使い切れずに持て余している状態です。成長した木はCO2の吸収力も下がるので、伐採して若い木を植え替えて循環させた方が環境にも優しいのです。
 現在立て替え中の「渋谷マルイ」も日本初の大型木造商業施設として生まれ変わります、建物の約60%が木造で従来の鉄骨造で立替えた場合よりCO2排出量は2000トン削減できるそうです。
 21世紀の日本は、国内の森林資源を有効活用した木造ビルの建設を進めてサステナブルな社会の実現に貢献すべきではないでしょうか?

 今回は件名キーワード「木造ビル」13件を紹介します。

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No1
レジャー・集客施設の木造・木質建築 開発機運高まる木造・木質ビル…注目の新築物件・今後の開発計画 ※「COERU SHIBUYA」「HULIC&New GINZA 8」他
雑誌名 レジャー産業資料
発行日 2022年09月
ページ 52-55
備 考 ビル,木造ビル

No2
環境や人に優しい“ウッドチェンジ”とは? 木造の中高層ビルの建築が相次ぐ ※日本初の耐火木造12階建て商業施設「ヒューリック・アンニュー・ギンザ・エイト」など、大型建築の木造化
執筆者 松崎裕之/大倉靖彦/渋沢龍也/他
雑誌名 週刊朝日
発行日 2022年07月22日
ページ 28-29
備 考 ビル,木造ビル

No3
アーススマート千年紀 コンクリートジャングルよ、さらば 日本初!これが大林組の11階建て「純木造ビル」建設現場だ! ※CO2排出の減少に繋がると期待されている高層純木造耐火建築物
雑誌名 モノ・マガジン
発行日 2022年06月16日
ページ 68-69
備 考 大林組,ビル,木造ビル

No4 記事種類 グラビア
燃えない〈木のビル〉 ※建築会社シェルターによる耐火耐性の高い木造ビル
雑誌名 週刊新潮
発行日 2022年05月26日
ページ 139-141
備 考 ビル,木造ビル

No5
テックトレンド 広がる中高層木造 住宅会社が参戦、低価格化進む ※「公共建築物等木材利用促進法」改正と木造ビル建築、東洋ハウジング「東洋木のまちプロジェクト」他
雑誌名 日経ビジネス
発行日 2022年05月02日
ページ 46-48
備 考 ビル,木造ビル

No6
脱炭素で注目される「木材」 木材高騰「ウッドショック」の中、日本は木材活用をいかに見直していくか 東京・銀座に日本初の12階建て木造ビル ヒューリックが進める「木材活用戦略」
雑誌名 財界
発行日 2021年06月09日
ページ 54-55
備 考 不動産各社,ビル,ヒューリック,木造ビル

No7
創業350年の2041年に向け、木材の可能性を追求 何と70階建ての木造超高層ビル!住友林業が掲げる木材活用戦略
雑誌名 財界
発行日 2018年05月29日
ページ 46-49
備 考 ビル,建設各社,住友林業,木造ビル

No8
経営の基本軸固めは?企業最前線を追う 建設 住友林業が2041年に東京・丸の内で木造70階建てビル ※木材比率9割の「木鋼ハイブリッド構造」
雑誌名 財界
発行日 2018年03月13日
ページ 44-45
備 考 ビル,建設各社,住友林業,木造ビル

No9
フロントランナー 小なれど新 銘建工業 CTL(直交集成板)の製造 「木のビル」を新建材で実現
執筆者 中島浩一郎
雑誌名 日経ビジネス
発行日 2017年05月22日
ページ 66-67
備 考 ビル,林業,木造ビル

No10
木の価値を見直す 中大規模の木造建築の広がり ※公共建築物に木材を使う、木造事務所ビルの建築に向けて“木質ラーメン構造”に期待、クロスラミナパネルを用いた構法
執筆者 大橋好光
雑誌名 環境会議
発行日 2014年09月
ページ 146-152
備 考 ビル,建築,木造建築,木造ビル

No11
アンドリュー・デウィットの経済私考 原発や火力発電は持続不可能に 創造的破壊型「木材の矢」を放て ※CLT技術の開発・実用化により木造の高層ビル建設が可能に
執筆者 アンドリュー・デウィット
雑誌名 週刊金曜日
発行日 2014年08月08日
ページ 13
備 考 ビル,木造ビル

No12
FOCUS!+ サブデュー店舗併用住宅 東京・銀座の一等地にツーバイフォー工法による木造耐火建築5階建てビルが登場 ※三井ホームが設計・施工
雑誌名 レジャー産業資料
発行日 2014年03月
ページ 104-105
備 考 ビル,木造ビル

No13
さらばコンクリート 高層ビルも木造の時代 ※熊本県立大学の大橋好光助教授、高層木造研究会
執筆者 田中淳夫
雑誌名 AERA
発行日 2004年12月13日
ページ 61
備 考 ビル,木造ビル

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