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僕と青春とボタン


最近ふと過去の記憶を思い出すことが多くなった。
数日前に成人式があったからだろう。
いや、RELIFEの漫画を一気読みしたからか?
理由はいろいろあると思う。

思い出すと自分の青春はいろんなものに満ち溢れていた。
と思いたいけれど他の人にとってはきっとそうではなかったのだろう。
まともに勉強した覚えもなければ、結果を求めて何かに打ち込んだこともない。友人関係も恋愛経験も普通の人よりは絶対に少ないし、そんなに真面目に取り組んでいなかった。

じゃあ何をしていたのかといえば、あの時の僕はひたすら物語と出会っていた。学校が終わって部活をさぼり、図書室で小説か漫画を読み、下校時間になると喫茶店で小説の続きを読んで、帰ったらテレビやケータイでアニメを観る。それを毎日永遠に繰り返していた。
友達ともアニメの話しかしなかったし、当時の彼女とも小説の話しかしなかった。

そんな青春を今思い出した時、懐かしいだけでなく良い日々だったと思えるくらいにはきっと素晴らしい青春だったのだと思う。

そう思ったきっかけは久々にRELIFEを見返したからであろう。
僕の人生の中で出会った名作、心に響いた好きな作品は数えきれないほどあるけれど、僕の青春の端々にRELIFEはいたのだと思う。

そして最近そのきっかけで久々にOPの「ボタン」を聞いた。

RELIFEのOPだったその曲を僕は卒業の曲だと思っていた。
中学の卒業前にも泣きながら聞いたし、高校の卒業の時は、しみじみと思い出に浸りながら聞いた記憶がある。


ねえ あんなに遠いと感じた
細い上り坂も 夏休みも
僅かと思うんだろうか
大人になってしまったら

もう会う事も無いだろうと
いま一生分の言葉を探す
おかしいな 語彙はそんなに
乏しいはずじゃないのに

明日にはもう 誰もいなくなって
孤独とも違う震えを知る朝が来る
ただ愛しい別れの日に

振り向かないで 行かなくちゃ
またいつか なんて無くても
僕等は覚えている 内緒の暗号も
放課後にしかない茜の空も

さよならなんて似合わない
運命が遠く掛け違えても
最初の一つだけ お揃いだからいい
全部消えても
ただそれだけは ほつれない

今思えば あの諍いも
秘密の近道も きれいな君も
別々に終わった青春も
全部 優しい日々だった

変わらないのは記憶だけでも
行き過ぎてしまう僕等を
照らす灯りが ただひとつ
ひとつあればいい

振り向かないで もうそこに
少年の永遠は無いから
汚れのない手も 擦り切れる程
幾度となくこれから探すんだ

さよならなんて似合わない
運命が遠く掛け違えても
僕等を繋ぐ最後の夕焼け
きっと忘れない 全部消えても
ただそれだけは ほつれない


登校中全速力で助走をつけて自転車で駆け抜けた通学路も、40日近く永遠に感じたあの夏休みも、あの時は本当すべてが遠くて、卒業自体遠いものに感じていた。

毎回この曲を聞くためにいつかの終わりを示した曲。というイメージが強く、ひどく非現実的な感覚がしていた。この長い日々に終わりはあるのだろうか?
そんないつの日かの終わりを、迎えるときの歌。そんなイメージだった。

だから本当の卒業の日が近づくと、悲しくてさみしくて、永遠は永遠ではないのだと、この曲ではじめて音楽を聴きながら涙を流した。
その時の僕には、終わりを受け入れて、前を向くための曲に思えた。
どんなにリセットしても、消えない思い出を共有しているのだから、別れても大丈夫なのだと、心に言い聞かせた。

すべてが終わって大学生になり、またこの曲を聞くと。
実は成人式の曲なのではないかと思いはじめた。

すべてが終わって、また新しい関係の友人や恋人ができて、5年という月日が経って、いろいろ変わったり、なにも変わらなかったりして、同級生との再会する場所。

手に職をつけてもう働いてる人、東京に内定が決まり、来年を控える人、語学習得のために海外に行くことを決めて勉強する人、ギャンブルと煙草にハマって終わりの生活をしている人、来月結婚を控えた人、夢に向かって必死にあがいてる人、大学で自堕落な日々を謳歌するだけの僕。

別れてから歩んだ道の中で、きっと何かが起こって、あの頃では考えられないような生活を送って、それでも前を向いて頑張ってる人ばかりだった。

でも皆根底にある物は変わらないような気がする。

髪の色が違っても、メイクや成長で顔が違っても、気を使えるようになっていても、身長が高くなっていても、僕たちはあの日と変わらないようにまた笑いあう。

もう一生会うことはないのかもしれない、もうあの時間に戻ることも一生ないとわかっている。だから僕たちは笑いあった。あの時を思い出して、今の道を教えあって、飲めるようになったお酒を片手に、笑うのだ

どんな道を歩んでいくとしても僕たちは、あのかけがえのない日々の共有者なのだから。

「ボタン」はきっとそういう意味なのだと思う。
ボタンで花のボタンでも誰かに渡す第二ボタンでもなく、苦しくて今すぐ外したくなる第一ボタン。
振り返れば良い日々だけでもないし、今から中学時代からやり直してくださいって言われても、秒で断るくらいには苦しい日々だったと思う。

でも全部終わって、見返せばきっと悪くない日々だったかもしれない。
今はそう思えている。

最後に解散し、2次会で帰り、解散するとき別れの言葉はなかった。
別に意味があって言わなかったわけではない。
普通に、楽しかったねで解散した。
もう僕達には前に行くべき道があるのだから。
あの日にすがらなくても前を向けているのだから。

成人式が終わった後、僕はTwitterやYouTubeを観た。
色んな人が成人式そもそも行かなかった。
言っても楽しくなかった。
そんな人が意外といっぱいいた。

きっと僕が人や環境に恵まれていて、青春に恵まれたから今こう思えてるのかもしれないと改めて感じた。

もしこれを読んでる人で成人式に行きたいと思ってる人は行けばいいし、
行きたくないって人は行かなくていいと思う。
でも悩んでる人がいるなら是非行ってみてほしい。
そこにあった大切なものに気づけるかもしれないから。


長々語ってきましたがこのブログでは僕のただ感じたことを、書いていつか思い浸れるように書いてるメモ程度につけているものなので、文章力はお気になさらずお願いします。

あとサムネRELIFEじゃなくてjust becauseなのは本当にすいません。
青春っぽい写真がこれしかなかったさみしいオタクの免じてお願いします。

ってことでここではオタクの思ったキモイ戯言を語るだけの場になるので、そういうことでお願します。

今年も良い人生を

それでは

てか調べたら堀江晶太も成人式の時の曲って言ってるやんけ

あと20日のPENGUIN RESEARCHのライブ行きます。
対よろです。

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