かっこいいとは

先月、僕はジュノン・スーパーボーイコンテストというものに参加した時の話だ。

これは何かというといわゆるイケメンコンテスト。ここで勘違いしないでほしくないのは、僕は自分のことを「かっこいい」なんて1ミリも思ったことがない。それは周りが証明している。そう、一回も告白されたことがない。小学校の頃はそこそこモテていたらしいがよくある話だ。

まず小学生と中学生の価値観は一瞬にして変わるため、小学校の頃は顔というより背の小さい子や足の速い子がモテる傾向があると思う。中学に入ると女子の価値観はそういったステータスよりも顔のほうに優先度が変わっていく。僕はまさにそのパターンだ。

そんな僕がなぜ応募したのかというと理由は一つ「仮面ライダーになりたい」ただそれだけだ。大体人に話すと笑われてしまうが僕はいたって真面目に話している。

審査は最初に書類審査で1000人に絞られてそのあとに100人、50人と最終的に10人のファイナリストに選ばれるという形だ。二次審査の1週間前から恥ずかしながらポストを毎日ポストを確認しに行っていた。するとある日、一次通過した封筒が入っていた。そのあと嬉しさのあまり芸能人ぶってジュノン専用のTwitterアカウントを作り、動画配信アプリSHOWROOMで配信も2回した。実際にそういう芸能人っぽいことをして感じたのはただ大変だということに尽きる。人生で一度もしたことのない自撮りをしてみたり、ツイート内容を友達に送って本当に投稿してもよいか推敲してもらったりと気を遣うことばかりだった。


結果二次審査は落ち、学校では少しだけ話題になったがモテることはなかった。


かっこいいとはなんなんだろう。ラップをすればいいのか、背が高ければいいのか、僕の人生の難題の一つだ。そういえばこの前現代文の講座で先生が「授業なんてつまらねえ。10年も同じことやってんだから。でもそれができるのは1年後お前たちが笑った顔してをしてくれるのが楽しみでやってる。」と言ってた。僕にとってはその先生が物凄くかっこよく見えた。でもこのかっこいいはジャンルが違うのか。

まあそんなことをずっと言ったって仕方がないから僕は背伸びをせず着実に自分という人間をを磨きながらわかってくれる人が出てくるまで待ってみようかと思う。日向坂の曲をイヤホンで聞きながら。

              2019.6.13

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