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「普通の受験勉強」の威力

今回は、大学受験英語の全体像を改めて確認していくお話です。「英語」として出題される英語であっても、「総合問題」として出題される英語であっても、大学受験英語の中心は「英語の文章の読み書き」にあります。そして、配点上は、このうち「読み」に重点があります。

「読み」の設問には、記述式と選択式があります。記述式は文章がある程度読めていないと解答できませんが、採点に際しては中間点が設定されることが多く、完答できなくても部分点がもらえます。他方、選択式は適当に選択肢を選ぶこともできますが、完答以外は0点です。いい加減にやっていては安定した得点は見込めません。

解答の精度の前提になるのが読みの精度です。大学受験英語の基盤をつくるのは精読です。これは「文」レベルから始めて「パラグラフ」のレベルへ、そして複数パラグラフからなる、いわゆる「長文」のレベルへと展開していきます。この「文」レベルの学習において、文法項目を単元として設定して学んでいくのが「構文の学習」です。そしてこれらの一連の学習は理解の確認のために和訳を用います。

和訳は、選択式の設問しか解かない受験生であれば理解の確認に徹して行います。記述式の英文和訳問題を入試で解く必要がある場合は日本語表現にも目を向けていきます。採点者に誤読されない日本語表現でなければ、英文がせっかく正しく読めていてもその「読み」を採点者に伝えることができません。

文法学習や語彙学習も、こうした精読学習につながるように進めていく必要があります。「文」レベルの英文和訳というのは、読解の基礎固めであり、読解のための文法や語彙の知識を学ぶ営みでもあるのです。

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