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「好きなことを見つける」ー不登校体験記(2)

こんにちは、MASAYAです!

学校が楽しくない、勉強が大変で自由な時間がない…

そう感じたことはありませんか?

今回は高校1年生の時に不登校になり、現在は石川県内の通信制高校に通われている男子高校生Kさんにお話を伺いました。

この記事ではKさんの「①不登校になったきっかけ」から「②辛い時期を乗り越えた方法」、そして「③今の不登校への考え方」という内容についてまとめさせていただきました。

取材にご協力いただけたKさん、今回は本当にありがとうございました!

それでは、最後までぜひお読みください!

①Kさんが不登校になったきっかけ

Kさんが不登校になったのは、高校1年生の時テスト期間に勉強することができなくて学校を休んだことでした。

もともとKさんが学校に対してマイナスな気持ちを持ったのは、中学3年生の高校受験の時期からだったそうです。

中学2年生までは勉強は苦ではなく楽しくできていましたが、3年生になり受験を意識した勉強になってから気持ちがついていかなくなりました。

将来やりたいこともなくただ勉強をする毎日が苦痛で、塾にも行けず勉強も進まない時期が続きました。

しかし、受験の一週間前に親に叱られたことでやる気を出し猛勉強をした結果、県内でも有名な進学校に進学しました。

そうして高校に進学したKさんでしたが、高校生になっても心境はあまり変わりませんでした。

この時期についてKさんは、

「自由な時間がほとんどなく、高校が遠かったこともストレスの一因となりました。(受験勉強のように)目標があって、そのために勉強を頑張るのだったら良かったけれど、何もないまま走り続けるのは辛かった」

と振り返ります。

特にテスト期間には、勉強しなければいけないと分かっていても、やる気が湧かず次第に「もう無理だ」と感じるようになったそうです。

そして、高校1年生の7月に学校を休んだ事がきっかけで不登校になりました。

不登校になってから引きこもりがちになったKさんは、次第にご飯が食べられなくなるほど気持ちが落ち込んでしまい、この頃から精神科へも通うようになりました。

この時期はKさんの思いがご両親にうまく伝わらず、衝突しがちで関係もあまり良くなかったそうです。

②Kさんがつらい時期を乗り越えた方法

そんなつらい時期にいたKさんを救ったのは、ゲームでした。

学校に通わなくなって2ヶ月が経った頃、高校の友達にスプラトゥーンの大会に出ないかと誘われてゲームを始めてから、つらい気持ちが徐々に薄れていったそうです。

大会に向けて仲間と練習をする日々はとても楽しく、目標に向かって努力を積み重ねることは、それまで目標もなく勉強漬けで過ごしていたKさんにとって新鮮な時間でした。

残念ながら大会で大きな結果を残すことはできませんでしたが、「いつかプロと戦ってみたい」というKさんの新しい目標ができました。

それからもプロと戦うという目標に向けて努力を続けた結果、半年かけて実際にプロとの対戦の機会を得ることができたそうです。

そして学校に通わなくなって4ヶ月が経った11月の半ば、精神的にも回復してきたころに、ご両親が通信制高校を探してきてくれ、Kさんにそこへ転校することを提案しました。

Kさんは最初はあまり乗り気ではありませんでしたが、プロと戦うという目標も達成し落ち着いてきていたため、自分でもいくつかの通信制高校を見学してみることにしました。

そして通信制高校の見学をするなかで、勉強を強制されない自由で楽しげな環境や、勉強以外の領域で自分の目標を設定して頑張っている生徒たちの姿を見て、自分に合った環境だと感じ転校することを決めました。

③Kさんの今の不登校への考え方

Kさんは自身の不登校経験を振り返り、やりたいことをやりたいときにするのが大切だったと語ります。

「自分はやりたいことができなくなって苦しくなった。そして落ち込んでしまうとやりたいことすら見えなくなってしまう…だから「やってみたい」や「気になる」という気持ちに目を配ってほしいです。

やろうと思ったことがあったらやってみたらいいです。

やりたいことはゲームでもアニメでも旅行でもなんだっていいと思います。

とにかく自分が楽になれる方法を見つけてほしいです。つらい時は、回復することが最優先だから。」(Kさん)

まとめーKさんのお話を聞いて

現在Kさんは高校生の身でありながら、ご親族の所有するアパートで一人暮らしをしています。

親元を離れ、自分で炊事洗濯をする日々を送りながら、自由な生活を楽しんでいるそうです。

高校は現在も通信制高校に通い、インターネットで出会った仲間と切磋琢磨しながらゲームを楽しんでいます。

Kさんのお話を聞いていて、Kさんは目標を見つけたらそのために着実な努力ができるタフな人だと私は感じました。

そしてその目標が学校になかったことが、当時のKさんにとっては辛かったのかもしれないとも思います。

自分も将来こどもたちの「やってみたい」という気持ちを大切にしてあげることができたら、こどもたち自身の前向きな気持ちの支えになれるのかもしれません。

記事を最後までお読みいただきありがとうございます。

そしてKさん、ご協力本当にありがとうございました!

不登校体験記、次回もまた金曜日に更新します!

不登校についてのご質問等ありましたら、お気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください。

記事についてのご意見、ご感想などもお待ちしております。

これからもよろしくお願いします!


著者紹介

MASAYA

石川県野々市市を拠点として活動するフリースクール「BASE」のアルバイトスタッフ。小学校5年生のときに不登校になり引きこもりやうつ症状などを経験した。中学生のころにフリースクールを利用しながら社会復帰をした。通信制高校を卒業後、現在は大学で心理学を学んでおり教育の道を志している。


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