見出し画像

郷音-G.O.A.T-



今回の目的地は山梨県都留市に2023年春にオープンしたサウナ付きグランピング宿泊施設"郷音-G.O.A.T-(ゴート)


都内から車で2時間弱。
再生エネルギー・自然・地域や人々3つを循環させることで『最高の明日を』をコンセプトに、山中にひっそり佇む、一棟貸しのまさに隠れ家的宿です。

宿の目玉でもあるプライベートサウナは薪ストーブを使用し、施設の電気は太陽光パネルで自家発電した電気を利用することでカーボンニュートラルを実現しています。

車を降りた途端に川の渓流が聞こえ、深呼吸すると大都会とは違う新鮮な空気がたっぷりと身体を巡ります。非対面でチェックイン/アウト出来きるので、都会でのスイッチを完全にオフにして気兼ねなく休日を過ごしたい方にはかなり嬉しいポイントではないでしょうか。


まず室内に入ると真っ先に目に入るのは全面に広がる大きな窓。宿泊者専用とも言っても過言ではない山の景色が贅沢に見え、お部屋で寛ぎながらもその景色を独り占めできるようにクイーンベッドが2台、大人がゆったりと寝転べるYogiboも設置されていて、開放的で自然と調和できる空間作りが印象的でした。


インテリアはキッチンからダイニングまで黒やグレーを基調にクリーンですっきり。壁一面は廃材を使い、木のぬくもりも感じられます。基本的に自室で食事を楽しむスタイルということもあり、キッチン用品は一通り揃っていて、バルミューダのレンジやコーヒーメーカーなど家電の拘りもセンスが光っていました。(施設内にはレストランやバーなど設備はなく、プラン別のお庭でできるBBQや山梨名物のほうとう、翌朝の朝食も事前予約で受付ています)

ひと息ついたら個人的にも楽しみにしていたサウナを堪能します。

聖地として信者も多い『サウナ しきじ』の娘、笹野美紀恵氏がプロデュースしたプライベートサウナは、サウナーを唸らせるための拘りが随所に散りばめられていました。前記でもお伝えした通り、薪ストーブを使用しており、自ら薪に火を付け、育て、温度管理やセルフロウリュなどで時間をかけ自分好みのサウナ室に仕上げていく愉しみ方はまさにスペシャル。室内の照明も調光可能なので、外の明るさや季節に合わせ一日の中で移ろいゆく景色を窓越しに感じながら、プライベートサウナならではの自由なスタイルで過ごせます。サウナ室の温度が上がるにつれて気になるのは、お肌や髪の乾燥。その点を考慮してこの施設の為に考案した湯沸器付きのサウナストーブを開発。程よい湿度でケアしながら入れるサウナは特に女性には嬉しい心遣いですね。

パチパチと薪が燃える音に耳を傾けつつ入るサウナは癒し効果も抜群。心もほぐれ身体が温まってくる頃には、汗がどんどん吹き出します。サウナ室から出て直ぐ設置されている水風呂は、地下25mから汲み上げた山梨の天然水。汗を流し、火照った身体をギュッと締め、直後に天然水ならではの柔らかさが身体を包んでくれます。季節によっては、プライベート渓流に飛び込めてクールダウンも思いのままに。ジャクジーで使用されているお水ももちろん天然水で、入浴剤を入れ香りと共に優雅なバスタイムを独占です。

お庭には様々なチェアが並ぶ中、自分に合った体勢で外気浴でき、目の前に広がる雄大な自然と繋がるようなひと時を体感できます。この日は生憎の雨でしたが、しとしと降る雨に打たれながらの外気浴もまた格別。雨音とひんやりとした空気に包まれながら、ととのう感覚は初体験でした。きっとお天気の日は、日光浴や月光浴、満点の星空を目の前に特別なととのい体験ができることでしょう。

なんと言っても全ての動線に無駄がなく、ストレス無しにサウナからシャワーまで使用でき、このスムーズさがとても快適でした。

薪は間伐時に捨てられるはずだった廃材を使用し、無駄な伐採を避け、薪を炊くことにより排出するCO2は植物自身が呼吸時に必要とみなす。ここでも『循環させる』といったコンセプトがしっかり反映されていました。カーボンニュートラルな環境下のもと、サウナ浴を通して自然の恵みや有り難さに改めて気づき、次世代にどう繋げていくかを今一度立ち止まって考えてみる。その時間がいかに豊かであるかを感じさせてくれました。

夜はドリンクやおつまみを準備して、プロジェクターで映画鑑賞しながら友人と一緒に団欒を。
Yogiboやベッドで思いっきりリラックスして一日を締めくくります。
サウナ効果も相まって完全に緩んだ身体をフカフカのベッドが包み込んでくれ、あっという間に深い眠りについたのでした。

翌朝は雨音で目覚め、すぐにコーヒーメーカーのスイッチをオン。
ドリップされたコーヒーを飲んだ後は、帰る前のサ活を。お天気は前夜と変わらずだったものの、朝ならではの空気が清らかで、夜とは違った心地良の中一日の始まりを有意義に感じさせてくれました。

サウナの本拠地である北欧には『Hygge』という言葉があり、これは『居心地のいい時間』『豊かな時間』という意味で、心から満たされるゆったりとした時間を表す言葉だそうです。


生活の延長線上で感じる贅沢さに重きをおき、現在(いま)を生きる自身の心身を労り、思考と心にゆとりが出来たら、地球の明日について優しい気持ちで少しだけ考えてみる。丁寧で自然と調和した時間を大切な家族や友人、パートナーと過ごし、最高な明日を共に迎える。そんなひと時を郷音-G.O.A.T-で過ごしてみてはいかがでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?