DIVAシリーズの新作「初音ミク Project DIVA MEGA39's+」発売に見るこれからのDIVA
お久しぶりです。NaganegiPです。
本日(5/27)の午前1:00、SEGA feat.初音ミク公式(@pjd_sega)から、こんなツイートがなされました。
🎊#初音ミク 主演リズムゲームがSteamに初登場❗
— SEGA feat. 初音ミク 公式 (@pjd_sega) May 26, 2022
『初音ミク Project DIVA MEGA39’s+』配信中🎉
🎶収録楽曲は178曲、DLC含め全250曲の大ボリューム🎤
🎶コスチュームは400着以上👗
🎶ビジュアル表現を「アニメ調」「リアル調」から選択可能に✨https://t.co/Dwqg7MiJqs#pjd_sega #mega39s pic.twitter.com/VsYuWKkMhF
なんだこれは。
ここ最近、プロセカのグッズやプロセカ公式のツイートをRTしたり、セール情報しか出さなかったこのアカウントが、夜中にいきなりツイートしたわけです。
これにはDIVAプレイヤーの日本人、海外勢全員が驚いたことでしょう(筆者もTwitterを見てたらいきなりこんな告知があったので一瞬偽アカウントの可能性も視野に入れていました)。
しかも、これだけでは終わりません。
このツイートと同時に日本を含む全世界で配信が始まったのです。
しかも、収録曲はSwitch版初収録を含む約170曲に加え、追加コンテンツを含むと約250曲。
しかも、権利の都合でPS4、Switch共に収録されていなかった「鏡音八八花合戦」がDLC限定で収録されているのです。さらに、SteamのDLCで追加された曲は後日、Switch版「初音ミク Project DIVA MEGA39's」でDLC配信されることも決定しています(ソース)。
ではなぜ、このタイミングで事前予告なしに配信に至ったのか?考察していきたいと思います。
最後に発売されたDIVA
そもそも、最後に発売されたDIVAシリーズは2020/2/13に発売されたNintendo Switch「初音ミク Project DIVA MEGA39's」でした。
このMEGA39'sはArcadeシリーズの家庭用移植なので厳密に最後に発売されたのは2016/8/25に発売されたPlayStation 4「初音ミク Project DIVA X HD」です。(以下XHDと記載)
このXHDは同年に発売されたPS Vita「ーX」のPS4版で、Future Toneシリーズを除くと初となるPS4でのCS版です。
Xは収録曲を一新しDIVA Arcadeに収録された「ハジメテノオト」以外の過去の収録曲を廃止(メドレーは除く)し、新しいDIVAの位置付けになりました。
ただし、この作品にはある問題もありました。
それは、「モジュールの入手がランダム(ガチャ方式)になってしまったこと」です。
Xよりも前に当たる「初音ミク Project DIVA F 2nd」まで「DIVA POINT」と呼ばれるゲーム内通貨を使用して解禁していくシステムになっていました。
しかし、XではDIVA POINTは廃止され、代わりにチャンスタイムを成功させることでランダムにモジュールが入手できる方法のみとなってしまいました(F2ndにあった引き継ぎも廃止)。
実際、前作にあたるF2ndのクオリティーも高かったこともあり、この作品はあまり売れませんでした(しかし今でも価格の改定をせずDL版は8,000以上で配信されています)。
2017年に更新をやめてしまったDIVA Arcade
また、アーケードゲーム「初音ミク Project DIVA Arcade Future Tone」は2017年のアップデート(Future Tone DXにて収録された曲とPVスタンプ機能の追加)を最後に、曲の追加など更新を止めてしまいました(今でもシステム面でのアップデートはあるものの)。
要因はこうでしょう。
「初音ミク Project DIVA Future Tone DX」の発売
2017/11/22、PS4にて「初音ミク Project DIVA Future Tone DX」が発売されました。
この作品はDL限定で配信されていた「Future Tone」に新曲を2曲加えた初音ミク10周年記念として作られたパッケージ版です。
この作品の発売前、制作チームは「PlayStation Blog」のインタビューにて、こう話していました。
豊田:アーケード版はおかげさまで高評価をいただき、稼働から6年でのべ100万人以上に遊んでいただいています。でも、アーケードゲームは、ゲームセンターからいつかは姿を消してしまうもの。「なんとかして残したい」という思いから、今回のPS4®版の制作に至りました。
アーケード版は楽曲も膨大な数になりましたし、グラフィックも”アケモデル”として確立されています。6年間で培ってきたすべてを余すところなく詰め込み、永久保存版としてリリースしたのがPS4®版『初音ミク Project DIVA Future Tone』なんです。
引用:「永久保存版を作りたかった」 『初音ミク Project DIVA Future Tone』インタビュー【特集第4回】
そう、この時点で制作チームは「Arcade」のサービス終了を匂わせていたのです。
この記事が出た時、筆者も当然「なんでだ」と思いました。しかし、こんなことを言っておきながらまだサービスを続けているのは感謝でしかありませんが。
話を戻し2020年。MEGA39's発売後、こんなことがありました。
スマートフォンゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク」リリース
2020/9/30、新作スマートフォンゲームとなる「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク」(以下、プロセカと記載)がサービスを開始しました。
このプロセカは「SEGA feat.HATSUNE MIKU Project」(以下、セガミクと記載)の数名と「バンドリ ガールズバンドパーティー!」の開発を担当した「Craft Egg」 から派生した子会社「Coloful Palette」が担当した、リリース前はまだ期待の声があったゲームです(今の状態は.......察しましょう)。
このプロセカがサービスを開始すると、セガミクの公式Twitterはプロセカの情報をRTするだけのアカウントとなってしまったのです。
海外勢による「新作がほしい」の訴え
しかし、海外のDIVAプレイヤーからは「DIVAの新作がほしい」と連日公式に対し訴えかけました(まだサービスの対象が日本ということもあってか)。
日本人が完全に冷めきった時、公式はついに動き出しました。
それが、前述の通り「初音ミク Project DIVA MEGA39's+」の配信開始に至ったわけです。
なぜこのタイミングなのか?
ではなぜこのタイミングで配信開始に切り出したのか。理由は大きく分けて2つあると思います。
一つ目は「時差の問題」です。
日本では午前1時という夜中に発表されたわけですが、海外ではまだ深夜帯の時間ではありません。そもそもSteamは海外発のゲームストアであり日本でのサービス開始も遅かった。それがこの時間に発表した原因でしょう。
二つ目は「海外勢への配慮」でしょう。
MEGA39'sではSwitch本体の言語に合わせ、ゲーム内の言語を変更できましたがPS4のFuture Toneではその機能はありませんでした。
その結果、海外の有志を中心にクローンゲームが作られるようになったわけです。
まとめ
ものすごく長々と書いてしまいました。
今回、PCでMEGA39'sができることは非常に喜ばしいことです。
一方で、今回の新作の発売に伴い「Arcadeはどうなってしまうのか」と心配されるユーザーも多いことに変わりはありません。
しかし、プロセカ一色になってしまったときでも運営は新作を出してくれた。それに関しては感謝の気持ちでしかないし何よりも「鏡音八八花合戦」の復活は大きなニュースです(筆者が最初にプレイしたタイトルが鏡音八八花合戦初収録のDIVAfだったので)。
今回の売り上げ次第で新作となるのかは分かりません。しかし、2年ぶりの新作発売にこんなに盛り上がってくれる光景を運営はバックアップしてほしいと願うばかりです。
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