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多発性筋炎と診断されるまで①〜健康診断の再検査から入院まで〜

今回、私が診断された病名は「多発性筋炎」という難病でした。

自己の免疫を間違って攻撃してしまう、膠原病の一種です。
筋肉に炎症を起こして動くたびに痛かったり苦しくなったりします。
皮膚症状が出るものは「皮膚筋炎」と呼ばれます。私には皮膚の炎症はありませんでした。

どのような経緯で入院〜治療に至ったか、同じ病気を抱える人に少しでも参考になるようまとめていきたいと思います。

<8月の定期検診>
会社の制度で病院で健康診断を受けられるので毎年誕生日月に受診していました。1月後、届いた結果を見ると血液検査の項目に異常が。
 
AST(GOT)、ALT(GPT)という肝臓系の数値が基準値以上になっていました。

この頃ピルとかサプリとか薬を複数服用していたので、それが影響かな?と思いつつ、このような結果は初めてなのでとりあえず消化器内科を受診。

<消化器内科受診>
 検査の結果を伝えて、詳細な血液検査と腹部エコーを取りました。
 腹部エコーは問題なし、肝臓は綺麗だということでした。とりあえず一安心。
 後日、血液検査の結果を聞きにいきました。

そこでわかったことが2つ。
一つは、「抗ミトコンドリアM2抗体」が「陽性」であったこと。
普通の人は陰性ですが、私は陽性とのことでした。
これは肝臓系の病気で、発症すると「原発性胆汁性胆管炎」という難病です。
ただし、陽性でも発症しない人もいれば、発症してもほとんどの人は薬で抑えられるためそこまで心配しなくても良い、とのことでした。
実際、今は何も症状がないのでできることはない、とのことでした。

二つ目は、「CK」の数値が基準値の100倍ということ。
CKとは筋肉の炎症具合を表す項目です。大体50〜150が基準値なのですが、私は1500ありました。
基準値の100倍て…筋肉痛などがあれば基準値以上になることがあるらしいのですが、当然そんなこともなく。消化器内科ではこれ以上わからない、ということでしたので、次に総合内科にかかることにしました。

<総合内科の消化器内科受診>
 これまでの結果を伝えて、ここでも血液検査を行いました。
 過去イチ血を取られました!
 真空管10本くらいあった気がする…
 そして結果はやはり変わらず、CKは1000くらいまで下がっていましたが基準値
 以上です。問診で筋トレの頻度とか、筋力の衰え、飲み込みにくさなど聞かれ
 ましたが、自覚症状はありません。
 確かに昔に比べたら階段辛いな、とか体力ないな、とかありましたが、日常生
 活を送れないことはなかったです。老いかと聞かれたらそうかも…くらいの 

ここでの先生が私にとってターニングポイントとなりました。
先生は論文などを色々と読んで、私が抗ミトコンドリアM2抗体が陽性から来る筋炎ではないか?と目星をつけてくれました。残念ながらこれ以上総合内科でできることはないので、大学病院に紹介状を書きます。ということでしたが、この時お世話になった先生は本当に色々と考えてくださって、もしこの病名の場合は一番権威のある大学病院がここだからここにしましょう。と探してきてくださいました。どうやって探せば良いかもわからず不安な中、しっかり調べてくださった先生には今でも感謝しています。
ということで次は大学病院に行くことになりました。この時点で10月はすぎていきました。

<大学病院受診>
 11月に紹介状を持って大学病院へ。ひとまず消化器内科を受診しましたが、や
 はり肝臓は問題ないので別の問題だろうということで、院内紹介でアレルギー
 内科に受診となりました。
 ここで血液検査のほか、MRIを取ることになりました。触診の際、違和感があ
 った右腕と、一番症状が出やすい両太ももを取りました。太ももは筋肉の範囲
 が広いので筋炎の場合は症状が出やすいようです。
 
 生まれて初めてのMRI!怖くて目を開けられませんでした。かなり閉塞感があ
 るので目を開けたらパニック起こしてたかもしれないです。
 あと音がうるさい!あまりにもうるさいいので終わった後「MRI うるさい 
 なぜ」で検索しました(笑)
 なんか磁力のせいで部品が鳴っちゃうみたいです(よくわかってない)

MRIは予約が取れないので検査は12月でした。そして翌週、結果を聞きに行くことに。
この間も特に症状はなく普通に過ごしていました。握力も問題ないし、通勤で階段は使うし、特に疲れやすいこともない。きっと元々CKが高い体質なんだ、と楽観的に考えていました。

<診断、そして入院へ>
 MRIの結果、筋肉に炎症の疑いあり、という所見でした。
 腕と太ももに炎症が見られ、あいかわらず高いCKの数値。
 総合内科の先生の見立て通り「抗ミトコンドリア抗体陽性筋炎」の疑いあり、という診断でした。

この抗ミトコンドリアが悪さをして筋炎を引き起こしている可能性がある、今は症状がなくとも、この病気は心臓に影響が出ることがあるので、放っておくと心臓が止まります。一刻も早く入院しましょう。

心臓が止まるって、死ぬってこと?
今こんなに元気なのに、私は死んでしまうの?仕事どうしよう。それよりも家族に何て言えばいい?
死ぬかもしれない病気に罹ってしまって、何て報告すればいいの?

大パニックでした。
まさかここまで悪い診断が出ると思わず全く心構えできていませんでした。
自分では少しの間のつもりでしたが、多分結構な時間フリーズしていたと思います。
とはいえ死ぬかもと言われたら入院するしかありません。
混乱しつつも入院申し込みをして、ベッドが空いたら入ることになりました。

この時点で12月中順です。
8月に健康診断を受けて、年末直前までかかりました。
消化器内科の次が大学病院だったらもう1月くらい早くわかったかもしれませんが、私は結果的に良い病院に入院できたので良かったです。
それでも時間がかなりかかっています。

働いている方は忙しいと思いますが、健康診断などで異常が見つかっている場合は一刻も早く再検査してください。「何もないことを確認しに行く」んです。
私の場合はあってしまったので入院することになりましたが、きっと大半の人は何もないはずです。

有給とって、なーんだ何もないじゃん、時間あるから美味しいもの食べて帰ろう!くらいの気持ちで、どうか再検査をしてください。

この時点ではまだ「疑いあり」で確定診断ではありませんでした。
入院してから色々検査して確定診断へ移っていきます。

 


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