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【第143回】布袋と書いて兄貴と読むぜ

世のギター・キッズ・ラプソディーの皆さんこんにちは。今回は永遠のギター・キッズの憧れ、「布袋寅泰」さんについて書かせていただきます。完全なる個人的偏見だけれど、世のギター・キッズの皆さんは、絶対に「布袋寅泰」さんを通っているはずなので、その憧れの気持ちから布袋の兄貴、もしくは布袋兄さんと呼んでいるはずだ。そして布袋兄さんから見たら、僕たちはいくつになってもギター・キッズなのだ。ちなみに私はギターは全く弾かない。それでも布袋さんはやっぱり布袋兄さんと呼ぶのが1番しっくりくる。
私の布袋兄さんの初体験は「GUITARHYTHM FOREVER Vol.1」だ。対で「Vol.2」もあるのだけれど、「Vol.2」のほうは聴かせる曲が多くて、ノリノリの曲が多い「Vol.1」の方をよく聴いていた。布袋兄さんといえば「BO∅WY」も有名だけれど、私は先にこちらを経験している。このアルバムは布袋兄さんの初期のベスト盤で、いろいろなオリジナル・アルバムを聴いてきた今、かなり素晴しい選曲をしているなと改めて感じる。カッコ良いとしか言いようがない曲が並んでいて、ロック魂に火が付いて、ギターを弾きたくなること請け合いだ。ちなみに私はギターは全く弾かない。私はこれを友達から借りて聴いたのだが、かなり気に入っていたにも関わらず、何故か購入はしなかった。その時って「B'z」にハマっていたから、布袋兄さんにまで手が回らなかったのかも。ともあれ「GUITARHYTHM FOREVER Vol.1」は、布袋兄さんの男気溢れた、とてもカッコ良いベスト盤である。後年に出たベスト盤に比べても、個人的にはこちらを推す。
ただ、布袋兄さんの私の1番のお気に入りのアルバムは、ソロによるファースト・アルバムである「GUITARHYTHM」になる。このアルバムはコンセプト・アルバムになっていて、サイバーパンクな世界観を醸し出すアルバムである。これを聴いたときにはすでに「BO∅WY」も経験済みで、ずいぶん路線が変わったんだなと感じた覚えがある。シンセサイザーとかバリバリだ。バリバリなんだけれど布袋兄さんだから主役はやっぱりギター、カッコ良いロック・アルバムに仕上がっている。
このアルバムを最初に聴いたときは度肝を抜かれた。アルバムの世界観がしっかり表現されているうえに、気持ちの良いリズムとカッコ良い演奏と、非の打ち所のない完璧なアルバムだなと。特に布袋兄さんらしくギターのフレーズがカッコ良いし、音が聴き取り易かったりするので、このアルバムを聴いて、ギターを始めた人とか結構いるんじゃないかと想像している。ちなみに私はギターは全く弾かない。それでもこのアルバムを聴いたら、弾いてみたいという気持ちにはなった。実現しなかったけれど。それくらいカッコ良い。
そしてこのアルバムは全曲英語による歌詞となっている。少し調べたらどうも海外進出を視野に入れた判断だったようだが、なんやかんやあって結局実現しなかったみたい。もし海外でも発売されていたら、どんな評価をされていたのだろうか。個人的には「これ、うちの兄貴の作品です」と言って海外の人に自慢したいなと感じるところ。ちなみに私は英語はからっきしダメだけれど、このアルバムは演奏を聴いているだけで、めちゃくちゃ楽しいので全く気にならない。多分英語のカッコ良さが存分に活かされてる音作りがされているんじゃないかと思う。
それからこのアルバムでは特に好きな曲や嫌いな曲をあげることはできない。収録されている曲全てが好きな曲だ。「GUITARHYTHM FOREVER 」と比べても遜色のない質の曲たちだと思う。ホントに強いて言うなら、アルバムの最初と最後に収録されている「LEGEND OF FUTURE」「A DAY IN AUTUMN」の2曲が、ほかと雰囲気が違っていて、クラシック・ミュージックのような曲となっている。アルバムのイントロとエンディングみたいな位置付けだね。これが聴き慣れない部分もあって、曲単体で考えると若干退屈に感じるかもだけど、まあこのアルバムは曲単体で聴くものでもないし、言うても曲単体でも全然聴けちゃうレベルなので全く問題にならない。
という感じでかなりの熱い気持ちで感想を書かせて頂いたが、30年以上前に発売されたアルバムだけれど、今聴いてもその感想は全く変わらない。今聴いても全く色褪せることがない完璧なアルバムだ。この後布袋兄さんは、こういった表現方法のアルバムは作られていないと思う(私が聴いてないアルバムで何かあるかもだけど)。それは少し残念だけれど、このアルバムの完成度を考えると、これでやれることはやったということなのかもしれないね。というわけで、特別布袋兄さんを好きでなくても、ギターを弾くわけでなくても、是非とも皆さんに聴いてほしいアルバムである。
ちなみに全くの余談になるけれど、私が高校生のときに学校の昼休みに、布袋兄さんの「サレンダー」という曲が流れてきたことがある。今考えるとなかなかロックな放送委員だったのだなと思うのだが、当時の私は音楽には全く疎くて、布袋兄さんのことも「BO∅WY」のことも全然知らなかった。それで布袋兄さんの声を聴いて、「なんだかヘンテコな声をした人だね」と、クラスメイトに話したら「はあ?」ってキレられた記憶がある。当時はよく分からんかったが、今考えるととんでもなく罰当たりなことを言ったもんだ。

布袋さん
君聴く気ある?(ギタリズム)
そういえば(フォーエバー)

季語は布袋。

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