見出し画像

自律航行する船

アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)コンピュータサイエンス・人工知能研究所(CSAIL)とSenseable City Laboratoryは、オランダのアムステルダム先進都市ソリューション研究所(AMS Institute)と協力して、自律型のロボットボート「Roboat」を開発した。

2015年後半に、MITで小型のボートを試作。2020年に2分の1スケール(全長2メートル)のボートを作成して、ナビゲーション能力の実証実験を行い、2021年には2隻のプロトタイプが進水した。村田製作所が提供するリチウム電池を搭載したRoboatは、最大6人の乗客を輸送することができる。Roboatは、カメラとLiDAR(光検出と測距)センサーで周囲を認識。障害物を回避しながら自律航行し、運河沿いにあるドッキングステーションや他のボートと自動で接続する機能も持つ。Torqeedo(トルキード)社製のスラスター(推進装置)2基とVetus社製のバウスラスター(船を横方向に動かすための装置)2基を搭載。船体はシンメトリー(対称)なデザインで、船首の向きに関係なく限られたスペースでの操船が可能。トップデッキを交換することで、1時間以内にボートの機能を切り替えることもできる。

Roboatの開発では、オンデマンドの商品配送サービスや旅客輸送、家庭ごみの収集など、都市に多くの機能を提供することを想定している。また、複数のユニットを連結することで、運河に仮設橋梁を架けることもできる。

※ 見出し画像にはPixabayのフリー素材を利用しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?