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「ウェルビーイング」について考えるワークショップを実施しました(大洗クエスト×あるっこ「大洗うみまち歩き」開催にあたって)

大洗クエストは、「地域やまちを知る・好きになるきっかけは絶対的な一つなのではなく、一人ひとりの見方や視点の数だけあるのではないか」という問いから「大洗魅力発掘プロジェクト」を昨年度立ち上げました。これまでに、大洗町を探索するフィールドワークやまちの魅力を可視化するワークショップの実施、まちを探索するきっかけとなるミッションカードやアクションマップの作成・配布を行なってきました。

一連の取組を通して、まちの魅力の発掘や発信は、まちへの愛着や誇りといった「シビックプライド」を育み、さらに身体的・精神的・社会的に良好な状態のことを指す「ウェルビーイング」の醸成につながるのではないかという仮説に至りました。「ウェルビーイング」はここ数年、人生100年時代や健康意識の高まり、働き方の多様化などにより、様々な場面で目にする機会が増えています。

そこで、大洗クエストでは、まちづくりやまちの魅力発掘という観点から「ウェルビーイング」を捉える新たな取組として、まち歩きをしながら様々な地域コンテンツの体感・体験を通じて、自分のウェルビーイングを見つける「ウェルビーイングウォーク」イベントを「歩いて楽しいまちを増やす」をコンセプトに活動を行う一般社団法人あるっこと開催することになりました。

本イベントを開催にあたっては、あるっこさんと「現地フィールドワーク」を行い、五感で大洗の魅力に触れました。その後、ウェルビーイングにはどんな要素があり、どんな状態がウェルビーイングなのかを言語化・体系化するワークショップを行いました。以下は、ワークショップでのアウトプットになります。




ワークショップ① わたしのウェルビーイング

まずは、大洗クエストメンバー5名とあるっこメンバー3名とオブザーバー1名の計9名で、「わたしにとってのウェルビーイングとは」を以下の3構成(点・線・面)で一人ひとりのウェルビーイングを可視化しました。

①点:自身の実体験や感覚からキーワードをブレスト

②線:キーワードA×キーワードBを組み合わせてキーワードCをつくる

③面:気になるキーワードを5つ選んで、わたしにとってのウェルビーイングを言語化する

○鈴木(大洗クエスト)

<選んだキーワード>
①自分でコントロール
②健康的
③新しい知識を身につけて
④実践
⑤感謝される

<私にとってのウェルビーイングとは>
「自分の時間を自分でコントロールして、心身ともに健康的な状態を維持しながら、新しい知識を身に着けて実践をし、人から感謝されること。」

○河井(大洗クエスト)

<選んだキーワード>
①自分の最適
②能動的
③人とつながる
④素直に感謝できる時
⑤自分をアップデートした時

<私にとってのウェルビーイングとは>
「自分を囲んでいるもの(時間、環境、自然、人・・・)を改めて能動的に知り、触れる、他人と話す。そのことで改めて自分を知り、自分の最適(どのように触れ合うと心地よいのか)を知る。そうすることで、自分の周りの全て感謝し、つながり直しができること=アップデートした自分(新しい感覚)で明日にのぞむことができる。」

○寺内(大洗クエスト)

<選んだキーワード>
①本を読む→感想をシェアする
②人とのつながり
③新しい知識→共通点・異質点
④クリエイティブに触れる→その人の想い
⑤自分をアップデートした時

<私にとってのウェルビーイングとは>
「自分と人の考えや感情に触れて、双方向の学びとより深い関係性を築くこと。」

○坂本(大洗クエスト)

<選んだキーワード>
①新しい場所へ行く
②深夜のラーメン
③名産品
④良いフィードバックがあった時
⑤その場限り

<私にとってのウェルビーイングとは>
「普段なら手を抜くところへ、あえて全力投球。そこから得られる新しい価値観をお互いにシェア。 自分だけでは見えなかった世界観を感じて話す。条件は、その土地の名産品を使うこと。 新しい場所に訪れた思い出の一つとして、『ここでしか食べられない深夜のラーメン』という形で表現する。」

○萬里小路(大洗クエスト)

<選んだキーワード>
①インプットーアウトプット
②自分をアップデートする
③その人の思い
④人とつながり
⑤能動的

<私にとってのウェルビーイングとは>
「インプットとアウトプットを繰り返しながら、自分をアップデートすること。特に地域に行って、そこで活動する人(プレイヤー)たちの思いに触れたり、その人たちとつながることで能動的になれる自分がいる。」

○石川さん(あるっこ)

<選んだキーワード>
①健康的
②非日常的
③他のこと考えない
④体の力が抜ける
⑤すっきりする

<私にとってのウェルビーイングとは>
「健康的なことという前提のもと、体の力を抜き他のことを考えず非日常体験をし、頭も体もすっきりして次の日常への活力とする。」

○片平さん(あるっこ)

<選んだキーワード>
①自分をアップデート
②新しい場所に行く
③素直に感謝
④いいクリエイティブに触れる
⑤好奇心が満たされる

<私にとってのウェルビーイングとは>
「新しい場所へ行き、そこで初めて感じるクリエイティブに出会い、素直にいいなあ〜と思え、好奇心が満たされて、自分がアップデートされている状態。」

○並木さん(あるっこ)

<選んだキーワード>
①クリエイティブに触れる
②自分や仲間
③ものを作る
④いいものができたと自負
⑤人から良いフィードバックがあった

<私にとってのウェルビーイングとは>
「クリエイティブに触れて自分や仲間とものを作り、いいものができたと自負したものが、人から良いフィードバッ クがあったとき。」

○川口さん(オブザーバー)

<選んだキーワード>
①新しいところに行く
②地場のもの
③景色(絶景)
④美味しいものを食べる
⑤素直に感謝できる時

<私にとってのウェルビーイングとは>
「新しい土地に行き、そこで地場のおいしいものや景色や人の温かさに触れ素直にそれらの想い(感性) を感じとれて、また、自身も感謝の気持ちを持てる体験。」


ワークショップ② みんなのウェルビーイング

続いて、「わたしにとってのウェルビーイングとは」という個人軸から、「みんなのウェルビーイングとは」という地域軸で、同様に3構成(点・線・面)での理想のウェルビーイングなまちを可視化しました。

①点:自身の実体験や感覚からキーワードをブレスト

補足:「まち歩きしたくなる」という視点も入れて、キーワードをブレスト

②線:キーワードA×キーワードBを組み合わせてキーワードCをつくる

③面:気になるキーワードを5つ選んで、理想のウェルビーイングなまちを言語化する

●鈴木(大洗クエスト)

<選んだキーワード>
①自宅以外に自分の居場所がある
②地域の人がイキイキしている
③時間を気にしない
④コミュニケーションがしやすい
⑤自然が感じられる

<わたしにとって理想のウェルビーイングなまちとは>
「イキイキした地域の人とコミュニケーションができたりする自分の居場所がまちなかにいくつもあって、ふとしたときに時間を気にせず自然を感じることができるまち。」

●河井(大洗クエスト)

<選んだキーワード>
①ありのままが残っている
②町の人が愛着をもっている
③全員知り合い(のような気持ちになれる)
④開拓したくなる
⑤自分らしく働くことができる

<わたしにとって理想のウェルビーイングなまちとは>
「町の個性を町の人が愛着をもって磨き続けていて、その各個人の活動が発信されている。それに対し外の人が参加できる場がお店、イベントなどの形で多様にあり、自分にとっても開拓したくなる、自分らしい活動ができるまちとしての関わりしろを感じれるまち。」

●寺内(大洗クエスト)

<選んだキーワード>
①年齢層が多様
②ジェンダーバランスが良い
③多世代から声を掛けられる
④自分らしく働くことができる
⑤新しいことの挑戦

<わたしにとって理想のウェルビーイングなまちとは>
「老若男女が関わり合い、安心して居住できたり子育てのサポートをし合えることで自分らしくはたらき、新しいことにも果敢に挑戦していけるまち。」

●萬里小路(大洗クエスト)

<選んだキーワード>
①いろんなジャンルの人がいる
②地域の人がイキイキとしている
③まちの全容が見える
④サードプレイス
⑤まちの見え方が多様

<わたしにとって理想のウェルビーイングなまちとは>
「いろんなジャンルの人がいて、その地域にいる人がイキイキとしているまち。そんなまちはきっとまちの見え方が多様で、自分の居場所となるサードプレイスがたくさんある。そして、そんなまちの全容が見えていると、まちの中の人と外の人が出会うきっかけが自然発生的に生まれてくるはず・・。」

●石川さん(あるっこ)

<選んだキーワード>
①自宅以外に自分の居場所
②のんびりできる
③休める
④ありのままが残っている
⑤温泉銭湯がある

<わたしにとって理想のウェルビーイングなまちとは>
「温泉や銭湯に浸かりながら歴史や文化を感じ、日頃やその日の散歩の疲れを癒しながら地域の人と裸の付き合いで交流できるマチ。」

●片平さん(あるっこ)

<選んだキーワード>
①自宅以外に自分の居場所がある
②商店街がある
③クリエイティブな感じ
④ありのままが残っている
⑤程よい高低差がある

<わたしにとって理想のウェルビーイングなまちとは>
「自分の街に対する安心感といろいろな要素が入り混った街。自分の家とそれ以外にも心を落ち着かせて居られる場所があり、昔から残るものと新しいものがどちらもある街。そして、一つの角度ではなく、様々な景色が楽しめるところ。」

●並木さん(あるっこ)

<選んだキーワード>
①変化がある
②休める
③心理的安全がある
④町の中の人と外の人の交流
⑤感性に触れる・刺激がある

<わたしにとって理想のウェルビーイングなまちとは>
「町の中の構成、季節、時間帯に変化があり、休みがてら町に出かけたくなる。町の中の人と外の人が程よく交流ができて、自分も頑張ろうと刺激になり、自分だったらこうするかもと感性を磨く。全体を通して、町のハード、いる人との関わりの中には心理的安全性がある状態(心地よく街にいることができる)。」

●川口さん(オブザーバー)

<選んだキーワード>
①まちの人が愛着を持っている
②心理的安全がある
③コミュニケーションがしやすい
④まちに自分の居場所がある
⑤自分らしく働くことができる

<わたしにとって理想のウェルビーイングなまちとは>
「まちに自分の居場所を持て、自分らしく働くことができる。また、まちの人が愛着を持っていて、かつまちの年配から子供までコミュニケーションがしやすく心理的安全があるまち。」


ウェルビーイングウォークの概要

ウェルビーイングウォークは、「まち歩き+α」により、自分のウェルビーイングを見つけることを目指します。+αの部分は、まちのひと・もの・こと(=魅力)を体感・体験することから、
ウェルビーイングを構成する5つの要素
①「ポジティブな感情」(Positive Emotion)
②「エンゲージメント」(Engagement)
③「良好な人間関係」(Relationship)
④「意味・意義」(Meaning)
⑤「達成感」(Achievement)

を得ることを目指します。

また、大洗町では国土交通省が取り組んでいる「ウォーカブル推進都市」に賛同し、「居心地が良く歩きたくなるまちなかづくり」を行なっています。そのため、本取組における成果やアウトプットは本年度内に、町内外に向けて冊子等を作成し、配布する予定です。

10/29開催「わたしのウェルビーイングを見つける大洗うみまち歩き」の開催概要

今回のイベントは、茨城県の太平洋沿岸のほぼ中央に位置する人口1.5万人の海辺のまち・大洗を舞台に、「歴史」「アート」「自然」の3つのコースでまちを歩き、まちの様々な魅力との出会いや触れ合いを通じて、自分のウェルビーイングについて考えていきます。また、本イベントは参加者同士で実際にまちを歩いてみての気づきや自分のウェルビーイングについてシェアするワークショップを行い、ウェルビーイングをより多面的に捉えていきます。

新しい視点でまち歩きをしてみたい方、大洗町の新たな暮らし方や過ごし方を見つけたい方、大洗町との関わり方を見つけたい方、自分にとってのウェルビーイングについて考えたい方、まちづくりや地域活性化に興味のある方など、いろんな方に普段とは違った視点でまち歩きを楽しんでいただければ幸いです。

→参加申し込みページはこちらから

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