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当代林家三平は笑福亭笑瓶を目指すべきだったのかも知れない

前に笑点新メンバー予想の時にちらっと書いたことを書いてみたり。だったのかも知れないと書いたのはそれだけ例の人物が手遅れであることも意味する。

日本に落語家は約1000人いるらしいとされている。中には勲章もらったり人間国宝になったりする名人もいるが皆がそういった落語家になれるわけではない。

そしてさまざまな種類の落語家のカテゴリの一つとしてタレント落語家というものも存在しているといっていいだろう。

タレント落語家の具体的な定義ははっきりとは決まっていないが雑に言ってしまえば本業の落語以外のテレビタレントとしての仕事もこなせる落語家になると考える。

例えば笑点メンバーもこの中に入るだろう。他には突撃!隣の晩ごはんでお馴染みのヨネスケ(桂米助)や家族に乾杯でMCを務める笑福亭鶴瓶も該当するかも知れない。前述の面々は演芸場の寄席や日本の話芸などで落語を演ることもあり落語をするイメージはできる。

だが、落語家ながら落語をやっているところが思い浮かばない珍しい落語家もいたりする。それが笑福亭笑瓶である。正確に言えば高座に上がらないのではなく(Wikipediaによれば頻度は少ないが〜といった書かれ方をされている)落語を演るところを多くの人に認知されているわけではないといった方がいいのかも知れない。とはいえ世間からはテレビタレントとしての印象が強いだろう。

笑福亭笑瓶は今でこそ全国ネットのゴールデン番組に見かけることはなくなったが(個人的に最後に見たのはNHKの日本人のおなまえ!だった)全盛期の笑瓶は全国ネットのバラエティ番組にもよく顔を出していた。

ここで重要になってくるのが笑瓶自身に落語を演るイメージがそこまでなくてもそんなに叩かれなかったことだろう。

と、ここでやっと長い前置きが終わり当代三平の話になる。

当代三平、周知の通り落語も大喜利も下手で親の七光りだけで何もせずに食っていけてるボンボンという認識をされている。

彼の父である初代三平も落語家として特殊な売れ方をした人物だった。いわゆる名人芸という落語ではなくトチることもあったが愛嬌があったように見える(筆者自身が初代三平を生で見た世代ではないのでぼかさざるを得なかった)

落語用語で決して稽古では会得できないその人が持つ人柄から醸し出されるものをフラと言うが初代三平はフラに助けられたようにも感じられる。人柄があったから「どうもすみません」「母ちゃんパンツが破れた、またかい」でも笑いが取れたようにも思える。

前述の通りフラというものはその人の人柄から醸し出されるので稽古のつけようがなかった。そういうこともあり初代三平一門が王道から外れたキワモノという人もいたらしい。初代三平の子供には遺伝という可能性もあったが今どうなっているかを考えたら…そういうことである。

というわけで当代三平に初期装備されていたのは親の威光という十字架、威光を振りかざす香葉子夫人、滑舌の悪さの地獄3点セットだった。

兄の正蔵(元こぶ平)は古今亭志ん朝の言葉で何も父と同じ道を進まなくてもいいと気づきバラエティタレント路線から高座中心路線へ移行した。今でもこぶ蔵などと言われることもあるがそれでも若手女流落語家のホープである林家つる子等を育てるなどそれなりの結果は残している。

だが今さら高座中心路線にもなれず笑点メンバーをクビになった当代三平は正直八方塞がりだろう。兄と同じ道を進もうにも時すでに遅く進めるだけの落語力もない。

そこで笑福亭笑瓶路線へとつながる。高座へ上がっても落語でドン滑りするくらいなら滑りも滑り笑いに変えられるバラエティ路線の方がまだマシなようにも思える。

まずは手始めにしくじり先生に出て一茂良純より安いギャラで済む二世タレントとしてやっていくのはどうだろうか?少なくとも演芸場でしょぼい落語なのかも分からない落語もどきを見ずに済んでいいだろう。嫌だと思えばチャンネルを変えればいいだけである。世間知らずも笑点の大喜利でやってた鼻につくボンボンキャラではなくステレオ二世芸能人としてだったら二世ってそういうところあるよね、とぼかすこともできるかも知れない。

うだうだ書いてはきたが自分自身は海老名家の信者でもなければアンチでもない。傍観者が近いかも知れない。もしかしたら彼が二世をうまく生かすこともできるかも知れない。とはいえ彼自身がどうしたいかは分からないので自爆するパターンもあるだろうけど。


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