その人事評価では業績向上につながりません ~社員を動かす3つのポイント~
『日本の人事部』調査によれば、人事評価が会社の業績向上につながっていない会社は全体の6割にのぼる、つまりと6割の会社で人事評価に不満があるという結果がでました。どうすれば社員が人事評価を受け入れて、納得して働いて、業績向上につながるようになるのでしょうか。
そこには、次の3つのポイントがあります。
1) 評価結果が従業員にオープンになっているか:
全体の評価の傾向や他の社員がどう評価されたのか、評価の基準と評価内容が公開されているかどうかが第一のポイントです。なぜその評価になっているのかを、本人にフィードバックすることが必要です。さらに社内全体の基準がどうなっているのか、何をもって評価しているのか、具体的で明快な評価基準が求められます。
2)評価の低い従業員に対するフォローがあるか:
評価の低かった社員に対して、評価結果を、将来に向けての課題としてとらえて、社員の育成に向けての指導や支援があるかどうかが、第二のポイントになります。
3)自社の経営戦略やビジョンが評価制度に反映されているか:
そもそも、自社の経営戦略やビジョンが社員に対して明確に示されているでしょうか。例えば、目標管理制度を人事評価に反映している場合、設定された目標自体が、自社の経営戦略やビジョンを反映しているでしょうか。
この第3のポイントが実は人事制度の運用では最も大切な要素です。人事評価の時期になってあわてて考えるのではなく、日々、組織のトップから中間管理職を通じて末端の社員に至るまで、あらゆる機会をとらえて、自社の経営戦略とビジョンが、あたかも連なった滝を水が流れ落ちるように、上から下にいつも伝えつづけられていることが必要です。
3つのポイントは分かったとして、ではそれを具体的にはどうすればいいのかが肝心です。人事評価制度は策定してから運用までが社員を動かすカギになります。そこで、人事評価制度を円滑に運用するために“自律型目標管理”(MBOSC)をお奨めします。
”自律型目標管理“(MBOSC)では①設定する成果目標が自社の経営戦略に沿っていることが前提、②成果目標の達成度が明確になるので、評価基準としても明快であり、本人にも上司にも公開できる、③目標未達に終わった社員へのフォローと支援こそが上司の役割である、としているので、今回の社員を動かす3つのポイント”はすべてカバーされています。