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キャンプ場が平日に売上を上げる方法①

余暇・レジャーに位置付けられるキャンプ、ですが、一番の悩みは忙しい時と暇な時の差だと思っています。

その中でも特に、平日に少しでも売上や利益を上げる方法と、その具体的な進め方、をここでは解説していきます。
長くなってしまい、3つに記事を分けています、大枠はこんな感じです。


<ターゲットの変更> ①

  1. いつも呼んでないお客様を呼び込む

  2. 価格やプランを変える

  3. 海外のお客様を呼び込む

<使い方の変更> ②

  1. ロケ地として使ってもらう

  2. 地域の学校などに使ってもらう

  3. 企業に使ってもらう

  4. ヘリコプターの発着場にする

<その他のアイデア> ③

  1. そもそも閉じてしまう

  2. 人の使い方を変える


平日をなんとか埋めたい、、、!!

それでは始めましょう!

<ターゲットの変更>

平日にあなたの場所・施設を訪れるお客様は、どの様な人だと考えられるでしょうか?
例えば、平日がお休みの人達がひとつあると思います。
さらに分解してみると、シフト制で働く人達や、サービス業で働く人達、大学生、ここら辺の人達がターゲットになるかと思います。

この人達にキャンプをしに来てもらうにはどうしたらいいか?というのがまずの考え方です。

1. いつも呼んでないお客様を呼び込む

難易度 ★★☆☆☆
例えば、あなたのキャンプ場が、週末や夏休みはファミリーで賑わう場所だとした時に、平日に同じお客様が来る可能性は、今のままでは低いと考えて良いでしょう。
なぜならば、ファミリー(=子供がいるご家庭)とした時に、学校があることが想像されるので、スケジュールの調整が難しく、来づらい場所であるからです。
そうすると、ソロやデュオでキャンプを楽しまれているお客様に来てもらうこと、をターゲットに変えた方が良いかもしれません。
その為に、以下は一例ですが、こんなことができるかと思います。

1)  全く新しいソロキャンプが好きなお客様を開拓する。
ソロキャンパーが喜ぶようなサービスやプランを考え、宣伝していくことです。
例えば、ソロキャンパーは騒がしい場所を嫌がる傾向にありますので、横並び2サイトで1サイト分の料金にするや、サイト同士が見えない様に植栽を植える、フリーサイトであれば定員をいつもの半分にする。コンパクトなレンタルギアを揃えておく。
平日に限って、薪を一束サービスする、などなどです。

2) 既存のお客様に、ソロでもきてもらう工夫をする
常連さん向けに特別なサービスや、プランを作ることも大事なことかもしれません。ファミリーも、そのライフステージによって、参加人数が変わったりしますので、普段来てくれてるゲストは本当に大事な方々です。
その方向け、つまりリピーター向けの割引サービスや特典をつけることで、『いつものあの場所に、平日にも来る選択肢があること』を喚起することができます。
もちろん、これらは、正しくアピールしていくことが大事です。
今ではSNSなどが販促の主流ですので、ハッシュタグをつけることや動画でソロキャンプの様子を流すことも、是非やってみてもらいたいです。

逆に、普段からソロキャンパーが多い施設は、施策の効果が薄くなる、という意味で少し難易度が上がると思います。普段と違うお客様が来てしまうことで、もともといたお客様が離れる、というジレンマは大きいです。ただ、リピーター向けの平日限定サービスなどは、試してみる価値あり、だと思うので、ぜひ実施してみてください。

あるいは、ソロをターゲットではなく、学生に絞って、ワイワイ使ってもらう場所、などとするのも一手です。近くに大学などがあるキャンプ場は、とても有利で、デイキャンププランとかも、刺さる可能性が高いと思います。
大学は、毎年新しい人たちが入学して来る場所ですので、一度そういう人たちが来る様になると、口コミが広がり、長く来てくれる様になるかもしれません。
ただし、若いパワー恐るべし、と自分の若い頃を振り返って思い当たるトラブルなどはあるかと思いますので、ある程度施設側で寛容なルール設定などを考えてみるといいでしょう。

2. 価格を変える

難易度 ★★☆☆☆
これは、すでに多くの施設がやっていますが、

  • 週末料金と平日割引料金を作る

  • 平日だけ料金体系を変える

です。
宿泊業界でもそうですが、料金は平日・土日祝日で変えること、閑散期・繁忙期で料金を変えることが一般的です。
需要が高い時期は、料金を上げ、需要が低い時期は料金を抑えることで、集客力を高めることができ、これを自動的に行なっている施設もあります(ダイナミックプライシングと呼びます)。

さて、次の説明に行く前に一度確認頂きたいのですが、皆さんのキャンプ場の料金体系は、どの様になっていますでしょうか?知る限りにはなりますが、この様な分類になるかと思います。

  • 1泊あたり

  • 1区画(サイト)あたり

  • 1幕(テント・タープ)あたり

  • 1人あたり

  • 設備利用料(共有設備利用のみ)

  • 1月あたり(サブスクリプション)

また、まだあまり聞きませんが、時間あたり、平米あたりも今後、出てくる可能性もあると思います。

この、何々あたり〇〇円、の料金体系は、キャンプスタイルによって有利・不利があるのは、ご存じでしょうか?

わかりやすい例で言えば、1泊あたり/1サイトあたりは人数が多くなりがちなファミリーキャンプには有利、ソロキャンプには不利

逆に言えば、1人あたりの料金はソロキャンプには有利で、ファミリーキャンプには不利になります。

そこで、料金体系を平日だけ、1人あたりに変えてみる、というのもソロキャンパーを呼び込むには有効な手段となります。例えば週末は1サイト4人で8,000円の場所を、平日は1人あたり2,000円に変える、などです。実質値下げになっていますが、予約のしやすさは段違いじゃないでしょうか?
ぜひ、検討してみてください!

3. 海外のお客様を呼び込む

難易度 ★★★★★
平日のターゲットとなるお客様として、海外からの旅行客(インバウンド)があります。
これは、業界全体として最もポテンシャルを秘めているめちゃくちゃ魅力的なターゲットで、日本とは違う祝祭日を利用して来ますので、平日にいらしていただきたいターゲットでもあります。
ただし、呼び込む為には、多くのハードルがあります、例えばこの様な感じです。

  • 言語問題:日本語のみ話せる方は、コミュニケーションが難しいですが、最近はポケトークなどのアプリを活用することもできます。

  • 場内表記の問題:場内の利用ルール、例えばトイレやシャワー、水道などでの利用方法の案内を多言語で作る必要があります。機械翻訳を活用して、専用の案内を作ってもいいかもしれませんね!

  • キャンプ道具:海外からキャンプ道具を持ち込むことは現実的ではないので、レンタルを用意する必要があります。コテージやキャビンなどがあるキャンプ場は有利ですし、最初のハードルとしては低いでしょう!

  • 移動手段:日本で自国の免許を活用して車の運転(レンタカー)ができる国は、スイス、ドイツ、フランス、ベルギー、モナコ、台湾で、あとは国際免許を取得して来日される方しかいません。公共交通機関と接続しているキャンプ場は、かなり有利だと思います。

  • 予約:多言語での予約が必要ですが、残念ながら多言語対応をしているキャンプ専門予約サイトは現時点ではなさそうです。現状は、Booking.comなどのホテルも登録しているオンライントラベルエージェント(OTA)の活用が近道ですね。

  • 宣伝:来ていただく為には、まず知られていることが、とても重要です。SNSや広告、OTA場の販促施策を通じて、アピールしていきましょう。もちろん、自分たちのWebサイトも、整備されていると良いです。

  • 魅力:なぜ、あなたのキャンプ場に来る必要があるのでしょうか?を明確に言語化しておく必要があります。日本式のキャンプをしたい、というケースはおそらく稀で、素晴らしい景色がある、面白いアクテビティがある、などの強いアピールポイントを作りましょう。まずは、自分たちの良いところを相談して、いろいろな視点で見てもらうのが良いと思います。

  • その他:保険、決済、非常時対応、など、検討しておくことも重要です。

これらを一つ一つ進めていくには、パワーと忍耐が必要です。
ですが、まだ日本でできている施設は少ないので、それだけ先駆者利益を得られる分野です。
もちろん、まだ「国外でキャンプする為に旅をする」、という文化もできていませんが、世界的なキャンプブームと言われるだけあって、遅かれ早かれ、始まると考えています。
是非一度、検討だけでもしてみてください。あなたの施設の魅力をちゃんと評価してくれるのは、海外のお客様かもしれません!
※もっと詳しい説明は、後日記事で公開しますね。

海外でのキャンプ、憧れる。

長くなってしまいましたので、ここで一旦①は区切ります。

続きは → こちら


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