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フェミニストは可愛いが嫌い?

⚠️注意書き
本来、男性がフェミニズムに関することを書く事は女性の運動であるフェミニズムを邪魔するような悪しき行いだと私は考えているのですが、Gender accelerationism(ジェンダー加速主義)に関して、日本語で書かれたものがググッた限りでは絶無だったので、このnoteを書くことにしました。どうかお許し下さい。


皆さんはフェミニストと聞いてどんな人を思い浮かべるだろうか。(そもそも興味無い人も多いと思うけど 笑)

女性差別に目くじらをたてるモテないうるさいおばさんを思い浮かべるだろうか。それとも上野千鶴子田嶋陽子を思い浮かべるだろうか。(上野千鶴子は東大の入学式のスピーチで話題になったから見覚えがある人もいると思う、Twitterで。)

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はたまた、最近の#MeToo 運動の広がりもあって、
フェミニズムに多少好意的な人ならば、伊藤詩織エマ・ワトソンを思い浮かべる人もいるかもしれない。(エマ・ワトソンは国連のフェミニズムなんちゃら大使みたいなのをやってたはず)

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何はともあれ、フェミニストに対して良いイメージを抱いている人は少ないと思う。(もし、このnoteを読んでいる人に良いイメージを抱いている人がいたらごめんなさい。)

そんなフェミニストたちは、かわいい服を着ること、化粧をすること、ヒールを履くこと、ダイエットをすることを男性による女性に対する抑圧だと考えており、可愛い服を着てメイクをして、ヒールを履いてダイエットに勤しむ女性を批判する。(フェミニズムを知らない人からするとびっくりするだろうが、これはマジマジのマジです。)
はたまた批判まではいかないものの、メイクやヒールは「女性らしさ」の象徴であり、女性を抑圧するモノである事を否定するフェミニストは1人もいないだろう。言い換えれば、メイクやヒールを肯定的に捉えているフェミニストはいないだろう。

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少し前に、ロクサーヌ・ゲイ『バッド・フェミニスト』という本が話題になった。ゲイ(この本の著者。名前が紛らわしい。)は自らのことを「私はピンクの服も着たいし男性も好きなダメ・フェミニスト」と表現している。
本のタイトルからも分かる通り、ゲイ(この本の著者)のような女性は正しいフェミニストからみると悪いフェミニストのように見えるが、ゲイはピンクが好きでもフェミニストである道を切り開こうとし、多くの女性から共感を集めた。

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この事からも分かる通り、ピンクの服を着てメイクをしてヒールを履くこと、可愛くなることはフェミニストからすると悪いことであるという認識はもはやフェミニズムの常識といっても過言ではないだろう。これテストに出ます。(出ません。)

そうすると当然、日本の可愛い文化(Kawaii culture)は、フェミニストからみると抑圧の象徴と感じるだろうし、実際に多くのフェミニストがそれを批判してきた。kawaii(かわいい)について解説している英語圏の記事でもkawaii(かわいい)を「幼稚」「未成熟」だとしており、ネガティブな印象を抱いている。

また、アイドル、AV女優、セックスワーカー性の商品化を体現しているとして批判してきた。

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フェミニストはこれらを女性を抑圧する悪いものだとして、嫌悪し、否定してきた。なので、それらについてフェミニズムの側から深く検討することはこれまでなかった。

前置きが長くなってしまったが、これまでフェミニズムが切り捨ててきた可愛い文化の中から生まれてきたもうひとつのフェミニズムについて次回のnoteで紹介しようと思う。

このフェミニズムは地下アイドル界隈震源として広がりつつある思想である。ここでは、このフェミニズムを便宜的に、ピンク・フェミニズムと名付けようと思う。(なお、フェミニストはピンクを悪いものだと考えている。)

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次回予告(予定)

 大森靖子(歌手・地下アイドル)と江崎びす子(イラストレーター)、戸田真琴(AV女優)の思想について。Kawaii Future Bassやkawaii metalといった音楽や量産型というファッション、ジェンダーレス男子やVTuberについても出来れば。主にドゥルーズとガタリ、デリダ、ニック・ランドを援用しながら。

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