見出し画像

2-16 ≪自ら売主制限2≫

自己の所有に属しない宅地・建物の売買契約制限1

自己の所有に属しない宅地・建物とはいったい何でしょう。
①売主以外の者の所有に属する宅地・建物(他人の物)
②未完成の宅地建物
が当たります。

他人物売買

自ら売主になり売買契約(予約を含む)を結んでも所有者が拒めば契約を実行することが出来ません。このことから宅建業法では他人物の売買は原則禁止されています。

例外)売主である宅建業者がその物件を取得する契約(予約を含む)を結んでいる場合には、売買契約を締結することが出来る
※効力の停止条件付に関わるのもを除く

未完成物件

未完成物件も同様完成しないかもしれない契約は結べない。

例外)手付金の保全措置を講ずれば自ら売り主として契約を締結することが出来る。

担保責任の特約制限

宅建業者が自ら売主となる売買契約においては、原則として種類・品質に関する契約不適合責任に関し、買主に不利な特約をしてはならない。
例外)目的物の引き渡しの日から2年以上となる特約は認められる
上記の規定に反する特約は、無効となる(民法の規定通りの責任を負う)

民法の規定によれば
・損害賠償請求
・契約の解除
・追完請求
・代金減額請求をすることが出来ます。

ただし、買主が契約不適合を知った日から1年以内に売主に通知しないときはその不適合を理由として損害賠償、解除、追完請求、代金減額請求が出来なくなる

宅建業法では引き渡しから2年以上
民法では知った時から1年以内
買主保護の目的に立ち返って考えるのがコツです
買主が有利になる方が有利になります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?