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まちは どうやって成り立つのか

「あなたの自治体は、生き残れるのか?」という興味深いMOOK本。
住んでいる自治体って将来大丈夫なのかな。と思うところです。

基本から知っておく必要があるなと思い、
今回はこちらの本から、「まちの成り立ちとお金の流れ」を学びました。

シムシティに学ぶまちの基礎

「あつ森」が今熱いところですが「シムシティ」も実はすごい。
これは自分が市長になって、まちを作るシミュレーションゲーム。

まず工場や住宅を作ると、人が住みはじめる。お菓子屋さんとかも作れる。
理想的なまちが作れるけど、
電気、水道、道路などのインフラ。工場公害、犯罪、住民の苦情。こうした課題解決のために税金を使います。
まちを大きくすると維持費が高くなるし、税金を上げ過ぎても、人が住まなくなる。

まちの経営を学ぶ基礎として、このゲームとっても優れているようです。
なんと宮崎県小林市には「シムシティ課」があり高校生と市が一緒にまちづくりを学んでいます。

忘れてはいけないのは、まちを作るための税金は、産業があって人が住まう、この「稼ぎ」があって、初めて納められること。

まちは一つの会社でもある

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自治体を会社として見たとき、改めてその成り立ちを認識できます。

「地域に入ってくるお金(売上)- 地域から出ていくお金(経費)= まちの富(利益)」

シンプルにはこの循環で、まちが維持できます。また「富」がまちを良くする再投資に使われる。

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※木下斉さん作成の資料より編集して抜粋

魅力のある産業やお店の集積したエリアは、お金がしっかり循環していると改めて気づきます。

そして地域外から人を呼んで、お金を落としてもらうことも重要なんですね。そういう意味では、周辺の自治体は、競合相手になったり、大きい経済圏で見るとパートナーになったりする。

また、税収には地方交付税、他にも国庫支出金といった国や県のお金もありますが、このお金は適切に使えなければ問題にもなります。これにはまた後日触れたいなと。

自治体経営は待ったなし

このまちの仕組みを考えたとき、先日、子ども(15歳未満)が39年連続で減少したと発表されたように、人口が減少している背景では、拡大を前提にしたまちづくりは時代遅れになっていきます。

今回、本の中で気になったのは、「税収をどう確保するか」ということ。

自治体では、予算を管理すること、使うことに気が取られ過ぎて、収入の大切さ(税収を確保する)を考える意識が、確かに足りないと感じます。

税収を上げるために、公共空間を民間に活用してもらい使用料を得る、広告収入を得るなどありますが、まずは民間に稼いでもらう。これが結果として自治体経営の基礎になるものと思います。

税金は当然納められるもの、地域貢献のためだから、収益出すのはダメ。なんて未だによく言われる。まちの成り立ちを考えれば、固定概念に囚われ過ぎなのかもしれません。

「官民連携、公民連携と叫ばれる時に、官と民は別々である。という意識が基本に流れています。しかしながら、ここで自治体経営とはすなわち、民間の事業とかから得られる富によって運営されているものなので、 この地域内の”事業”と運命共同体なわけです。なんか事業はよくないこと、行政は世の為人のためみたいな 勘違いをしている人がいますが、全ては事業の上に成り立っているものなので、生産活動がなくなったら誰 もどうにもできなくなります。
行政の中でも「どうしたら稼ぎが生まれるのか」に配慮した仕事の仕方をするだけで、実は地域の豊かさを もっと生み出していける余地はあるわけです。教育や文化や福祉とかは違うみたいなことをいう人もいます が、全く同じです。

「住んでてよかった、働きやすい」まちの原点には、稼ぎが生まれやすい環境を民間と行政が一緒に考え、実践した蓄積がある思います。

10年以上放置されていた土地を、民間が行政とタッグを組んで再生させた、岩手県紫波町のオガールプロジェクトは特に注目されている例ですね。

ほか行政のデジタル化や、税収をいかに投資するかも触れていきたいところ

自分にできる最初の一歩は

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行政も民間もまちの一員として最初にできることは、地元のお店でお買い物をすることだと思います。いや、そんなの当たり前ってなりますよね。

でも意外と毎日コンビニでお昼買ってる方を見かけることも多い気が。
それを数日でも地元のお店でテイクアウトするのが、まちを考える行動のひとつだと感じます。

以前、恵方巻を作りすぎて、廃棄される問題がありました。そんな売上至上主義を問題視して、兵庫県で8店舗を展開しているスーパー「ヤマダストアー」さんがあるチラシを作られました。それがとっても印象的で。

今回の切り口とは少し違いますが、本当に豊かな生活のために必要なことが触れられています。(元商業界 編集長の笹井さんのブログより)

この記事を読んで、地域を大切に想うお店がまちを支えているんだなと思わせてもらえます。そこから少しでも貢献していきたい。これから行きつけの素敵なお店をたくさんシェアしたいなと思います。

ちなみに

川崎市では地域の方が中心になってテイクアウトマップがこんなに作られました!本当に凄いことですよね。最後に紹介させていただきます。

ありがとうございました!






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