悪意と善意の十字路で

言い切ることは悪

断言は過信の現れ

言葉の暴力は優しさに擬態する

背中に無言の悪罵を撃ち込まれ

無傷の傷跡が八方美人の銃弾によることを知る

優しさを

善意を

信じられない

自分の狭量さは妄想だと思いたい日々が

現実の嘲笑になって姿を見せ

驚愕する自分に更なる嘲笑が積み重なる

何度も罠に嵌まる

罠だと思わなければ

自尊心がマイナスになり

目を瞑り十字路に踏み出す