悲観的な感情だけで出来ている

空気を読む前に呑み込んでしまう馬鹿な木偶がなにやら頼もしく思えるこんな夜は日が昇るまで歩き続ける。
夜にぶっ飛ばす爆音を横目に見ながら国道沿いの歩道を歩く。
鬱々と蹴り挙げたい奴らの顔が脳内を彷徨くだけで命を反転させたくなる。
消えないならぼくが消えるしかないだろう。

日だまりさへも見つからない。希望のひかりもない。
瀬戸際の攻防が敗北の接近を告げだす。

舌打ちをする人身事故のアナウンスに安堵を感じる嫌な人間になってしまった。

夜中のお巡りさんが欠伸をして涙を拭う。制服に隠した小さな拳銃で撃ち殺してくれないかあの悪人たちを。
お巡りさんさは目を逸らす。職務質問さへしてくれないなんて正義はいつも弱虫で勇気の欠片もくれないから工場に着くまでに立て直す魂に一服盛ってくれる言葉を堕ろしてくださいと拝跪する。