【散文詩】転嫁した碧に

君の嫌いな街に
僕はまだ暮らしています

小さな暮らしに
少し満足していた僕と

夢に進む君は離れ離れの景色をみていた

理由はいらない
悔し笑いと嬉し泣き

理屈ばかり叫んで
笑いを堪えて
唇に刺さる犬歯

抜かずに裂いた釣針のように

嫌いになった街にも雪が舞い
無駄のない季節が巡り
逡巡しない季節に苛立つ

機嫌の悪さだけで生存圏を左右する