【散文詩】空飛ぶ好奇心

団栗眼で見入る先には大きな空が広がって、ぼくの手元を飛び去るのは夢を掴むために地を蹴り翼を羽ばたき上昇気流に乗るだろう。

小さな身体の密度は可能性の塊でどこにでも行ける。
だから、いっしょに飛べる。
人生の主役を降板しても苦にならない「人」がいなかったのに二人目が君だった。

河川敷で空を駆ける飛行機雲を指差し振り向く君を肩車して帰り道。
橙色の西の空に「空斗」の顔が染まって迎えに駅によって三人が笑いながら扉を開ける。

偉くなるとかそんなんではなく。お金を稼ぐとか巧く生きるのではなく。満面の笑みが続くように。