映画を浴びること

昔昔の大昔「ゴダール」の特集をミニシアターで観た。いつもは疎らな客席が満員に近い。
菊地成孔の著作を読んで面白そうと思ってしまったので自業自得だが分からなかったので仕方がない。
菊地成孔の文章は読んでいると書いてある作品にも近づきたくなる。
かろうじて、ジョンコルトレーンやアルバートアイラー経由でジャズを聞き始めたし、分からないなりに楽しめたりもしたので「ゴダール」だってと思ったが、みごとに撃沈。一週間か二週間で五六作品上映された。『勝手にしやがれ』と『気狂いピエロ』は過去に何度も敗北してるから避けといて他の作品に挑戦した。記憶があやふやであるが「はなればなれに」と「右側には気をつけろ」というタイトルは憶えているがその他タイトルは忘れたが二三タイトルを観た。
「はなればなれに」は作中のダンスシーンが印象的で面白かったがその他は寝落ちしなかった程度の戦果で概ね敗退。話の筋だけ追っていても、深く考えても楽しめないことがなんとなく分かってきた。

蓮實重彦が学生に年間二百タイトルを観るように義務を課していたと何かで読んだので取り敢えず一年間だけ実行してみた。
土日で四タイトルを自らに課した。サブスクもないしレンタルは利用せず劇場で鑑賞。
ご贔屓の劇場は年に一回「ゴダール」特集をやっていたのでリベンジに連続鑑賞券を買って鑑賞。
「映画史」の短縮版を観て、その後渋谷で完全版にも挑戦しました。
睡魔に襲われることなく、休憩時間も多めにあったので退屈せずに終了。
それまでホラーかシネコンで上映するような作品を観にいく程度でしたが、映画を観る楽しみの幅が拡がったのは良かったです。
今では余り映画は観なくなりまして活字がメインです。「ファニーゲーム」「ジャンクフード」「臍帯」「冷たい熱帯魚」が好きなので「ゴダール」効果はあったのか自問自答しても答えはでません。