【自由詩】蜜のように甘くて酸っぱい

届かぬ声は蜜の味

その分酸っぱいどろぼう猫

まとわりつく周囲に猫パンチ

穴の空いた手のひらに赤丸

練り上げた観念に隠遁に栄養失調に

沈黙の失語の走査線が

露骨な滂沱の青い跡を疑う

貢ぐ機能が停止する頃に

紫の飛沫を全身に纏う

跪く踵の踝に一雫の汗