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コロナ禍、産むのも一苦労

私が産休に入ったのは緊急事態宣言が発令された後の4月半ばでした。

勤め先は在宅勤務や時差出勤の制度がなく、緊急事態宣言が出た後も毎日そこそこ混んでいる電車で都内まで通勤していました。

3月決算期末が一番の繁忙期だったので、4月に産休に入って落ち着いてから出産準備をしようと思っていました。そして5月に里帰りするまでは、長男が保育園に行っている間に興味のあるセミナーを受けたり出産前最後の美容院に行ったりできるかな…と思っていたのですが、実際産休に入ってみると想定外の連続でした。

まず出産準備をしようとしたらベビー用品が軒並み売り切れ。肌着もなく、おしりふきもない。なぜかオムツまでない。第二子も男児なのでまるっと上の子のおさがりで事足りますが衝撃でした。

そして長男は産休に入る二日前まで保育園に預かってもらえる予定でしたが、緊急事態宣言を受けて急遽自宅保育へ。それと同時に夫の在宅勤務が開始になり、日中は子どもの世話と食事の準備に追われて仕事をしている時よりもむしろ忙しくなりました。

そして一番のストレスになったのが、産休に入った翌日にかかってきた里帰り先の病院から電話。内容は「前日に緊急事態宣言の出た地域からの里帰りは受け入れしないことが病院で決定されたので今住んでいるところで産んでください」とのこと。

産休に入って里帰りする直前、しかも住んでいる場所は検診は受けられるものの産める病院がない地域。衝撃のあまり体調を崩し丸1日寝込みました。

急いでかかりつけの産婦人科に連絡したところ、隣の市で受け入れ病院があるとのこと。ただし電車バスを乗り継いで片道2時弱、対して隣県の実家は片道1時間ちょっとで実家から病院までは10分ほど。

一週間に一度、公共交通機関を使って夫が出勤日なら長男連れて往復3時間強はコロナ罹患のリスクありすぎじゃない!?しかもこんな妊娠後期で受け入れ拒否なんて酷くない!?と、里帰り先の病院へ相談したところ、2週間の待機期間を置くことで受け入れ可とのこと。それなら最初から教えてほしかった…。

予定通り里帰りを決めたその後に、他県で2週間待機中に産気付いて受け入れ拒否でたらい回しになった妊婦が非難されたニュースがありました。その反応をみて情緒不安定になり再度隣の市で産む検討をするものの、臨月間近で動くのもつらく病院までの移動時間が長すぎて断念。

そんなわけで結局当初の予定通り里帰りをし2週間の自宅待機を経て、マスクしたままの地獄の酸欠分娩にて無事に出産できました。

一人目が陣痛5分間隔から出産まで39時間かかったので経産婦といえども時間がかかるのだろうなと思っていたら、まさかのスピード出産でした。もし隣の市で産むことにしていたら車中出産になっていたかも、日中で長男の面倒みてくれる人の到着を待っていたら自宅出産もあったかと思うとヒヤッとします。

今回コロナのせいで色々胃の痛い思いをしましたが、経産婦でまだよかったなぁと思います。初産婦さん・難産だった人には本当に大変だったねと言いたい!

そんなわけで人生最後の産休前半は産む場所問題で始終胃が痛く、もし妊婦がコロナにかかったら産む場所ないし帝王切開だし全国ニュースというプレッシャーをかけられ、予想外に大変な日々でした。

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