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へっぽこ作家が今日もゆく!

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2013年秋、小説家デビューしたはいいものの、厳しいプロの世界で悪戦苦闘、本はなかなか売れず、そしてついに突きつけられた戦力外通告。そんな小説家と名乗るのもおこがましい自分が、い…
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#創作にドラマあり

第33回 結婚へのカウントダウン、そして迎えた取材の日

 誰にとっても、それは急展開だったのだと思う。  その年の2月から交際を始めた女性に、半…

逢巳花堂
3年前
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第32回 せわしない夏の日々2018

 コロナ禍になってからは行けていないが、毎年夏になると、金沢の友人に誘われて泊まりがけで…

逢巳花堂
3年前
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第31回 手も足も出ないとはこのことか

 加賀友禅を題材にした小説を書くためには、実際の友禅絵師にインタビューをするしかない。そ…

逢巳花堂
3年前
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第30回 金沢を舞台にした物語のプロット

 やがて、金沢を舞台にした企画書を、二本作成した。  一つはいまだ根強い人気を誇る、妖怪…

逢巳花堂
3年前
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第29回 とても小説を書いていられるような状況でもなく

 2018年という年は、今から振り返ると、凄まじく多忙な時期であった。  まず、以前にも書い…

逢巳花堂
3年前
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第28回 後宮物語のプロット

 年末年始も挟んで、中国の後宮に関するドラマや資料を見て研究しながら、ようやく一本のプロ…

逢巳花堂
2年前
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第27回 友人作家からの誘いとX社との出会い

 それは忘れもしない、2017年12月4日月曜日のことだった。  週初めの仕事も終わり、クタクタになって帰途についているところに、とある友人作家より連絡が入った。 『逢巳さんってラノベ文芸で中華ファンタジー書けって言われたら書く気あります?』 『中華ファンタジーを書ける人として逢巳さんを売り出すという謎戦略を考えたんですけど』 『12月21日の夜ってあいていません? そこで編集長と飲むことになっていて、メンバーをなぜか俺が選定することになってるんですよ』  もちろん私の答

第26回 再び燃え上がる商業の世界への意欲

 『オバマの大統領』の表紙絵については、チームLemoneの合同誌で編集人を務めた、うめじそさ…

逢巳花堂
3年前
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第25回 『オバマの大統領』

 コミティアが終わってから、すぐに自分の同人誌作成に取りかかり始めた。  タイトルだけは…

逢巳花堂
3年前
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第24回 「渡る世間は嘘ばかり」

 チームLemoneの合同誌に寄稿する、と決まってから、生活に彩りが戻ってきた。自分の小説家と…

逢巳花堂
3年前
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第23回 チームLemoneとの出会い

 2016年9月10日の土曜日。新宿歌舞伎町の入り口にあるルノアールで、私はコーヒーを飲んでい…

逢巳花堂
3年前

第22回 酒浸りの日々

 『天破夢幻のヴァルキュリア』の打ち切りが決まってから、酒量が増え始めた。  飲んでいな…

逢巳花堂
3年前
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第21回 未来を見失った日

 打ち切りの宣告を受けて、私は内心は大きなショックを受けていたものの、その心とは裏腹に、…

逢巳花堂
2年前
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第20回 『天破夢幻のヴァルキュリア』発売、そして

 『天破夢幻のヴァルキュリア』1巻の刊行へ向けての準備が着々と進んでいく中、早くも2巻の作業へと取りかかっていた。  1巻の売れ行き次第では、すぐに2巻も出す必要がある。1巻の発売予定日は12月10日、販売実績がわかるのはおそらく年明け。それから2巻の作業に取りかかったのでは、刊行ペース的には間が開いてしまう。  大忙しだった。担当編集から提示された締切日に間に合わせるためには、会社に行きながらではとても追いつかない。ちょうど、勤続10年のご褒美としてのリフレッシュ休暇が連