第100回凱旋門賞〈振り返り〉

レースタイム

2.37.62

レース振り返り

相当水気を含んだ重い馬場
決してバテないPowerの持ち主でないと勝負にならない舞台
ただ馬場も大きな要因であるが、日本馬にとっては斤量の方が深刻
58kgからは斤量の影響は確実に出てくる
古馬牡馬59.5kg、古馬牝馬58kgは正直キツい
1着トルカータータッソ、60kg→59.5kg(前走より-0.5kg)
2着タルナワ、60kg→58kg(前走より-2.0kg)
3着ハリケーンレーン、57.5kg→56.5kg(前走より-1.0kg)
上位3頭はみな、前走より斤量が軽かった
トルカータータッソにおいては、過去4戦60kgを背負っていた
おそらく0.5kgいつもより軽かった事で
直線いつも以上に気持ち良く伸びたのではないか

一方の日本馬は、
ディープモンド、58kg→59.5kg(前走より+1.5kg)
クロノジェネシス、56kg→58kg(前走より+2.0kg)
どちらも初斤量の、過去最重斤量
直線失速の原因は、斤量が大きい

クロノジェネシスは、56kgならば、もっと勝負になっていただろう
さらに良馬場で、スピードとキレも必要な馬場であったら、
勝っていた可能性さえあったと思う
直線の手応えは悪くなかった
ただフォルスストレートでの一歩一歩が、ズシッズシッと重く(馬場にめり込む感じ)
それがボディブローのように効いていた印象
日本から直接参戦は特に問題はない
あるとするならば、本当に斤量慣れ、の点であろう

ディープモンドは、スタートダッシュ効かなかったのも、
直線ばったり止まったのも、やはり斤量であろう
ただ、所詮GⅡ馬だった、というのも言われて仕方のない結果だった
良馬場でも、斤量軽くても、良くて5~6着だったかな

勝ったトルカータータッソ
前哨戦、バーデン大賞の映像を観ると
直線、ふらふらした感じがあって
今日の馬場を考えると、堪えきれないのでは?
と思い、切った
でも一方で、併せにいったら負けない、という印象もあった
結局、凱旋門賞を勝つような馬は、
能力以上に、半端ない勝負根性を持っていないとダメ
今回はその半端ない勝負根性が、レベルの高いメンバーによって、
自身のポテンシャル以上の力を引き出させた結果である
良い馬だし、騎手も巧かった、本当におめでとう、と拍手を送りたい
しかし良馬場だったら、おそらく勝ててはいなかっただろう
この運の強さも、一流馬の証と言えよう

2着タルナワ、3着ハリケーンレーン
この2頭の力は本物だった
タルナワは、あんなにゲート入りを嫌がっていた
何か思うところがあったのであろう
それでもきっちり仕事をするあたり、プロである

4着アダイヤー、先行して最後ターゲットにされてしまった
だが、途中で堪えきれなく、先頭に立ってしまったのがポイント
あそこで待てる気性であれば、勝ち負け出来たのではないかな

レースを観ていて、日本馬の生真面目さが出ていた
「最後にハナ差でも前に出ていれば、いいんでしょ?」
と言わんばかりの、図太さを兼ね添えたプロ
日本の競馬ファンの多くが頭に浮かべるだろうが、
オルフェーヴル、は凱旋門賞向きのプロだったよね

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