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欲しいものを自ら手に入れる力を贈りたい~クリスマスに若者へ贈りたいマンガ3選

クリスマスって欲しいものがサンタさんからプレゼントされる日ですよね。それは、自分のお願いが叶う日と考えることもできます。もしも自分がサンタさんになって、世界の未来を担う日本の若者たちにプレゼントするとしたら、何を贈りたいでしょうか。

昔、日本人が夢を諦める年齢は24歳っていうデータが出てたことがあったんですよね。

24歳なんて、人生80年だとしたらまだ半分にも達してません。なにかを諦めたままにするには、若すぎる気がするのです。だから私は、諦めることはたくさんあっても、叶ったこともたくさんある人生を贈りたいです。

日本という社会に暮らす上で、いくつになっても夢を追いたい気持ち、いくつかの夢を諦めても、新しい夢を追いかけてみたい気持ちが生まれやすい社会を、若者たちに残したいと思った時に、贈りたいマンガってなんだろう。

いくつになっても夢を叶える力、叶えたいと思う熱、自分自身を肯定する力をくれるマンガを、若者たちと彼らがつくる未来へのギフトとして選んでみました。

1)宇宙兄弟

最初は兄弟で宇宙を目指すヒューマンドラマ『宇宙兄弟』。

幼い頃は兄弟で宇宙の夢を見ていましたが、兄のムッタは途中で現実を知って諦めてしまうんですよね。でも弟のヒビトは夢を見続けて宇宙飛行士に、そして日本人初のムーンウォーカーとなりました。

2020年10月にはJAXAが新しい宇宙飛行士の募集を13年ぶりに開始しましたね。宇宙熱がまた盛り上がってきそうです。

『宇宙兄弟』には、身長が基準に足りず、昔だったら宇宙飛行士の試験を受けられなかった人や、年齢がいった人など、さまざまな立場で宇宙飛行士を目指す人たちが登場します。

兄のムッタは弟と比較されて腐るばかり。自分で自分に無理だと言い続けていましたが、宇宙飛行士の選抜試験を応募し、選考が進むにつれて変化していきます。

宇宙飛行士という華やかな職業の裏にある地道な努力や、それを支える技術者たちの熱量が、読む人の心をいつでも点火してくれます。

みじんこは今、ものづくり系のシェアハウスに住んでいるのですが、コイヌくんが宇宙開発大好きなんですね。

宇宙開発なんて大企業しかやってなさそうな気がしたんですが、「町工場で宇宙開発なんてできるの?」って聞いてみたら、「できたらカッコイイじゃないですか!」って言ってました。

度重なるトラブルを乗り越えて「小型探査機はやぶさ」を帰還させた技術者たちを「めちゃくちゃカッコイイ」と言っていて、自身も宇宙開発に関わりたいようでした。

夢って叶う叶わないに関わらず、近くに挑戦してる人がいるってすごく感動をもらうし、カッコイイ姿を見せることは、未来につながるんじゃないかと思っています。

『宇宙兄弟』にも、宇宙飛行士たちを育て上げる指導者や、先輩飛行士、ともにがんばる仲間たちがたくさん出てきます。

大きなことを成し遂げるのは一人では難しいです。大きなことじゃなくても一人じゃできないかな。でもどんな時でも、壮大な夢は人々を魅了するんじゃないでしょうか。

今の自分に明確な夢がなかったとしても、未来を担う若者たちに夢があったら応援してくれる人は、たくさんいるよと伝えたいですね。

2)BLUE GIANTシリーズ

世界一のジャズプレーヤーを目指す青年・宮本大(みやもとだい)の成長を描く『BLUE GIANT』。日本を舞台にした『BLUE GIANT』から、単身ドイツに渡り何もないところから活動を広げていく『BLUE GIANT SUPREME』、ジャズの本場アメリカに渡る『BLUE GIANT EXPLORER』と、タイトルの変化とともに大が活躍する舞台が変わっていきます。画面から音が聞こえるような作画もすごいです。

まっすぐに世界一だけを目指す大のピュアな熱量もすごいのですが、何より、その熱量が周りの人を動かしていってるのに、とても感動するのです。

いつか世界一になる奴と 知り合えたらステキだなって

ドイツに着いてすぐに練習、大舞台でのライブの翌日にも練習。努力を欠かしたことがない大ですが、彼には助けてくれる人が常に現れます。でもそれは偶然ではなくて、大が自分で動き、自分の情熱を伝えた結果だなって思うんですね。

タダで家に泊まっていいと言ってくれた人の家をあっさり出て、大都市まで一度会っただけのベーシストの女性を探しに行ったり、ライブをさせてくれる会場を見つけるために拙い英語で交渉しまくったり。

ロックだとかジャズだとか、音楽のカテゴリーを超え、人々を魅了する大。感動できるってとても幸せなことですよね。次世代に遺すなら感動の多い世界を残したい。日本の若い人たちには、自分で感動できるような人生を歩んでもらえたらなって思います。

3)ブルーピリオド

美術にまったく興味のなかった高校生男子が東京藝大を目指すという美術マンガです。アートって絵を描くことでは、もはやなくなっているんですが、そもそも美ってなんなんだろう。自分の作品をつくるってどういうことなんだろうっていうところから、自分自身を見つめ直す機会をくれるような作品です。

美少女好きの現代アーティスト、Mr.(ミスター)は、萌え絵で世界的スターとなっています。本人が美少女好きを恥ずかしがって表に出さずにいたら、今ほど活躍はできなかったかもしれません。

こんなことを言ったら誰かに「ヘン」って言われそう。男だから女だから子供だから大人だから社会人だから学生だから日本人だから。

特定の誰かに強制されたわけじゃないのに、いつの間にか守りに入っていて、自分の好きなものと一緒に自分の世界に閉じこもってることってあるなぁって思ったのです。

昔、ロサンゼルスのバス停でワンパンマンの英語版を読んでいたら、見知らぬおばちゃんに「大人なのにマンガなんか読んじゃダメよ」って怒られたことがありました。

大人になってマンガ読んじゃダメなら、なんとなく子供のままでいたい気がしますが、どうなったら子供のままでいられるんですかね。

アート業界はLGBTQの人が多いのですが、彼らのことをLGBTQとくくるのはなんか違和感がとてもあるのです。彼らは別に、特殊なわけじゃなくてすごく普通の人だからですね。そんなにはっきり分類しないといけないことなんだっけかとか考えてしまうのです。ラベルをする意味があるのはたぶん、人間のシステム上のことなのかもしれません。生物の世界には明確な線引きってほとんどできないことだから。

アートというのは、自分の世界を公に守る手段なんじゃないかと思うことがあります。自分が青だって思えば、なんだって青でいい。だけど、その前に色をちゃんと見ること、色だけでなく世界をちゃんと見ることを意外と私たちは忘れてるんじゃないかなと。

夢があったら素敵。
叶えたい夢があるのは素敵。

でも夢がなくても素敵なことはたくさんあるし、叶わなかった夢でも素敵だったことはたくさんあります。

自分にとって一番金ピカなことってなんでしょう。

自分にとって一番うれしいことを自分で肯定し、やってみたいことをやってみて、時には挫折して諦めたりもして、それでも感動の多い人生と感動がたくさんある社会を、若者たちと一緒につくれたらいいなと思っています。

==アル開発室で部活やってるよ==

マンガサイト「アル」のオンラインサロン「アル開発室」の特典に、Slackグループへの参加があります。

その中にnoteをがんばる部活があるのですが、クリスマス前の2020年11月現在、note部では「クリスマスに贈りたいマンガまとめ」というお題企画をやっています。

実践的なnote記事の書き方を教えてくれるnote主催勉強会で、記事は「どんな立場で」「誰に向けて」「何を」書くかを決めておくと読まれやすいよ!というのをやっていました。

今回のお題企画では、この辺りも考えながら、アル開発室note部のみなさんがnoteに記事を投稿しています。「 #アル開発室note部 」でnote内検索していただくと、他の皆さんの記事も発見できると思うので、クリスマスにオススメしたいマンガを見つけたい方、自分のための一冊を探している方はぜひ探してみてください!

==執筆の自己反省会==

00:00 Studio(ふぉーぜろすたじお)で配信しながら書きましたが、かかった時間はだいたい1時間半でした。

記事としてちょっと悩んでいたのは、「クリスマスに贈りたい」というお題に対して「自分の夢を自分で叶える力をつけるマンガ」というテーマがある感じの記事に対して、

1)宇宙兄弟:いくつになってもどんな状況でも壮大な夢を叶えようとする姿勢は感動的だよね
2)ブルージャイアント:まっすぐ頑張ることで支えてくれる人も現れるんじゃないかな
3)ブルーピリオド:周りがなんといっても、自分にとって素敵なことを選び取れたらいいよね

という構成はテーマと沿っているだろうか、みたいなことを考えてたので手が止まりがちでした。この辺をメモって横目でチラ見しながら書いたほうが、途中で差し込む余談がブレずにもっと早く書けそうでした。

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