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アートフェアのメリットって作品を売る以外にもあるんだなぁって気づいたよ

改めまして、タグボートアートフェアにお越しくださったみなさま、ありがとうございました。

作品は2021年の3月17日まで特設サイトで購入可能なので、ぜひチェックしてみてください。

よく考えたら、私は「アートフェア」と名がつくものに出すのが初めてでした。(SICFは近いかもですね)
なるほど、いろんなメリットがあるんだなぁって気づかされたと共に、日本でプロモーションするならこういう方法が良さそうだなーっていうのを、自分の覚書程度にまとめておきます。

アートフェアのメリット

作品を売るっていうのが、分かりやすいメリットですよね。フェアはブース分けみたいな感じになっているので、個展と違って割とお客様の買いやすいものを出すことが多い気がしています。

ニューヨークのアーモリーショーとか行くと、大きなインスタレーションはあるけれども、空間をつくるというより、ブースごとに商品として作品をまとめているようなイメージがあります。もちろん、空間もつくられているんだけど、同時に作品のディスプレイに気を使われている感じです。買う人が見て買いやすい感じですね、伝わるかな。

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タグボートアートフェアに出してた作家さんは、いろんなところですでにご活躍の作家さんが多かったので、みなさんご自身のファンだったり、一緒に仕事をされている方とかがいるんですよね。

つまりアーティストのご友人のアート関係者に合わせて作品を見てもらいやすいというメリットがありました。他に、SICFもそうだと思いますが、質のいいアートフェアだとアーティストをスカウトしようとする人がいるんだなぁと。美大の卒展とかで探すのも手なんですが、アートフェアとかで長く活動されている方だと、途中でやめないだろうなっていう信頼度もありますし、すでに「誰かから信用されてフェアに出している」というのがあるので、スカウトしやすい気がしています。

そういう時に作家のコミュニケーション力や、営業力とかがあると、先の展開を掴みやすいかもしれません。

あと、私の展示は割といつもなんですが「SNS映え」しやすいんですよね。来てくださった方に写真OKです、と声をかける時に、SNSでアップしてくれると喜びます!と一言添えまくりました。

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なんかもう、草の根活動です。私の作品、割とカラフルなので写真映えがすごいんです。海外どこの国に行っても作品を背景にして自撮りする人が多いので、もっと積極的にお願いしたら、けっこうやってくれるかもしれないと思い、今回は頼みまくりました。まだ全然知られてないので、一人でも覚えてくれる人を増やしたいなと思っています。

写真やSNSについては、作品との相性もありますが(世に絶対出さない作家さんとかもいますし、そこはコンセプトの方が大事)、合う人は積極的に「背景」になりにいってもいいかもしれません。

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あとはすべての展示機会に言えることですが「新作を試す場」であるということ。まだまだ自分は売れ筋やスタイルがある作家ではないので、作品に対するお客さんの反応を直に見る場だとも言えます。

あんまり邪魔しないように見ていても、好きな作品だけ写真撮ったり、じっくり見たりする方が多いので、どれが特に刺さってそうだなーっていうのが見てると分かります。

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好きな場所を買って帰り、自分の存在として「空白」を残すことができる「系統樹」というシリーズは、コンセプトが分かりやすいのでどこの国でもけっこう響くのですが、今回も話を丁寧に聞いてくださった方はすごく興味を持ってくれました。

企業のブランディングを請け負ってる方が来てくださったんですが、「サービスを売る」という意識よりも、「体験を売る」という意識でいたほうが、他の作家さんと戦わなくていいという学びを得ました。

作品を売るとなると、作品を売ってる他の作家さん全部と競合しちゃうんですね。でもアートはコンセプトや購入に関する体験価値が作家ごとにユニークなものです。自分がどんな体験を提供したいのか、という点から作品のアイデアを再考してもよさそうです。

あとは日本だと作品の解説が多いのが嫌われることがあるんですが、自作の世界観やストーリーを伝えるというのをやっていったほうがよさそうです。解説については、歴史上のアーティストさんが初期にガチガチにやってることでもあります。河原温とかもやってたような。

やっぱり、世界観を理解してもらおうと思った時、黙っていてもなかなか伝わらないですよね。海外と日本でお客さんの反応も割と違っていて、海外だと「質問される」ことが多い印象があります。

少なくともじっくり作品を見てくださった方、私の作品に興味を持ってくださった方には、丁寧に解説するのを意識的にやっていこうと思ったのでした。

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まとめると、

【アートフェアのメリット】
・作品を売る(アートを「買う」つもりのある人が来てくれることが多い)
・新作に対するお客様の反応を見る
・次の機会をくれる人との出会いを得る→これ割と大事!
・他の作家さんの展示や作品から学ぶ(声かけ放題)
・プロモーションの草の根活動がアートに興味がある人向けにできる

とはいえ、すべてのメリットは良い作品があってこそ得られるものなので、自分が表現したい世界観が落とし込まれた作品がつくれるように、ひきつづき創作に向き合っていきたいと思います。

次は2021.3.19 (金) - 2021.5.9 (日)までの東京日本橋界隈でのイベントに参加します。搬入が17日なので、あと10日くらいしか準備期間がないですが、2点くらいは新作出したいなと思っています。

お時間があれば、今度は日本橋に映画でも見るついでに寄っていただければうれしいですよ!


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