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伸びるアーティストの特徴とNFTアートの今後について(タグボートアートフェスの対談より

2021年8月7~8日に、タグボート主催のアートフェスIndependent TOKYOが開催されました。タグボート所属アーティストへの登竜門的な位置づけなのと、ギャラリストや批評家、コレクターの審査員が多く、次のチャンスにつながる人に見てもらえるので、ネットでフォロワー増やしながら頑張って見つかるのを待つよりは、よっぽど早くチャンスを掴める気がします。

ぜひ気になる方はチャレンジしてみてください!

私は8日に行き、柴山哲治さんとタグボート代表徳光さんとの対談を拝見しに行ってきました。柴山さんはサザビーズ日本法人代表取締役社長をされてた経験もある方です。

タグボートは「食べていけるアーティストを増やす」ということをミッションに掲げているのですが、今回の対談のテーマは「若手芸術家の支援活動、アーティストのあるべき姿など、これからのアーティスト」です。

ロックフェラーの資産管理をしていた柴山さんによれば、ロックフェラーのアートの買い方は「無名で大量」だったそうです。アーティストはどうしても、成功まで時間がかかるのでこの買い方は財力と時間がある人や団体でないとできないのでは、という話がありました。(ロックフェラーは毎日2点購入するくらいのペースで50年くらいコレクションしつづけていたようです)

60歳くらいからアートコレクションを始めるとすると、集めた作家が有名になるまでに時間がかかってしまうので、どうしても有名な作家からのコレクションになりやすいとのこと。それは人気作家を買うことで時間を買っているんじゃないかという意見が出ていました。

逆に言えば、20代、30代で小さくコレクションを始めるとしたら、1万円くらいの作品をたくさん持っておくことで、20年後にはけっこういいコレクションができていて、初期に集めた作家の何人かが価格が高騰してるみたいなこともあるかもしれないですね。

大金持ちではない普通のアート好きご夫婦が集め続けたアートコレクションのお話は映画にもなっていました。

さて、質問コーナーでは、伸びる(推したい)アーティストの特徴と最近はやりのNFTについて話を伺いました。

1)伸びるアーティストの特徴

これだけ多くの作家がいる中で、チャンスを与えてみたくなる作家はどういう人なのかというのを聞いてみました。

お二人の回答は
・既視感がない初めて見るような作品
・インパクトの強さ
・過去の研究をしているかどうか
 オリジナリティを出してるつもりでも、過去に似た作家がいることがほとんどなので、過去の研究をしているかどうか
・学術的な歴史を知っているか
・量をつくる体力があるかどうか
 5万点近い作品を残したピカソは、70年間活動してたとすると、1日2点作品を創りつづけたことになる。
・アーティストはマーケットの仕組みも理解すべき

簡単に描けるドローイングみたいなのもあると思うのですが、1日2点作品を仕上げるって実際にやってみると相当大変なので、作家としての体力や情熱はものすごかったんだなって感じますね。

さらに詳しく知りたい方はこちらの書籍がおすすめです!

2)NFTアートの今後

アート界隈だとやはり気になってしまうのはNFT。特にデジタル作品や映像をつくるアーティストは気になりますよね。

現在はまだまだ黎明期で、イーサリアムで儲かった人が買っている感じ。
初期購入者の山は越えた。
アメリカでクレジットカードやApple Payによる購入が始まったようなので、今後もテクノロジーの発展によって広がっていくはず。

NFTがもっと一般化するまでは予測が難しいですが1~2年はかかるんじゃないかとのことでした。

まぁ、普通の人の生活にはNFTはほぼ関係なくて、今、学んだほうがいいなって思ってるのは、起業家さんとか、デジタルで制作するクリエイターとかですよね。私もデジタル制作するアーティストとして学んでおきたいなっていうのはあります。

上海ではすでにNFTアートの展覧会なんかも開かれてるみたいなんですが、友人のアーティストに聞いてみても、あんまり詳しくない感じがしましたね。デジタルで制作してる作曲家さんに聞いたら、すでに今から参入しても遅すぎるかもね~みたいなことを7月に言ってました。

とはいえ、すぐにNFT販売に出しても、そんなにいいことなさそうな気がしてきたので、作品をつくりつつ勉強しながらタイミングを待とうかなと思っていますよ!

タグボートアートフェスの作品写真はFacebookのアルバムにまとめているので、もしよければのぞいてみてくださいね!


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