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大事な事は口伝でしか伝わらない。だからこそ口伝をVRで実現しよう

大事なことは口伝じゃないと伝えられない。と最近考えています。もし本やビデオだけで伝えられるなら、この世の大学は全部放送大学になっているはずです。
でも実際はそうなってなくて、どの学校も物理で建物を作り、遠方から人を集め、口伝で物事を教えてます。
特に文化、暗黙知、経験などというものは口伝で伝授するしか無い。それが本や資料だけでできるのなら、学校もオフィスもとうの昔に無くなっているはずではと考えています。

このことを周りにいる色々な専門家に話してみると、だいたい同意を得られます。例えば安全教育では生徒に対して一方的にここが危険ですっていう知識を伝えるだけではダメで、どうして危険なのか必ず生徒に考えさせてかつディスカッションをさせる必要があるそうです。

こんな事を考えているのにも理由がありまして、この半年くらい専門家を育成する研修用のVRシステムを作っています。その教えるシステムを作るうえで、自分自身がその分野に詳しくならないといけないと思い、専門家について猛勉強をし、アマチュアレベルには詳しくなったと天狗になっています。

もしこれが独学で、本やビデオやeラーニングなど一人で学んでいたとしたら、ここまでくわしくなっていたか? たぶんそうじゃないなって自分の直感がささやいています。じゃあ何が本やビデオと違ったのか。それが先生による口伝じゃないかと自分は睨んでいます。

口伝により、自分も適切なタイミングで質問ができ、自分の気づきいた事を先生にフィードバックし、ディスカッションをして自分の記憶と体験に刻み込むことができた。だから独学より良い学習ができたのだろうと思っています。
だから今作っているVR研修システムも生の先生と生徒が同じVR空間に入り、口伝で教える必要があると考え、そう作っています。

では口伝をVR化してなんの利益になるか? やっぱり利益が無いと会社はお金を出してくれないです。どこにコストカットが生まれ、どこに現実以上の学習効果をもたらせるか。ここが重要になってきます。
まずコスト面で言うと、ネットワークを通じて生徒も先生も講習会場まで移動しなくていい。ものによっては東京から講師を呼ぶ、といったときの交通費や時間単価を減らすことができます。
持ち運ぶのににコストがかかる模型や資料などもHMD内に入れているのでコストが下がります。かつ現実では移動できないほどの現場を経験させる事ができる授業になるので、学習効果も高くなる。

この口伝を移動しなくても実行できる、というのがめんどくさいVRをわざわざかぶって使う大きな理由になるんじゃないかと思っています。

たぶん今コロナでVRに対して色々な期待の目が向けられていると感じています。でもコロナ明けたとき、またその目が離れていくんじゃないかと危惧してます。それではまたVR冬の時代に突入してしまう。そうならないためにも、コロナ関係なく選ばれるVRを作る必要があると思ってます。それこそ自分が進めたい応用VR工学だと思っております

以下こぼれ話

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