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【幻獣契約クリプトラクト妄想シリーズ】もしもクリプトの学園モノADVがあったら ~祭りの開幕~

妄想シリーズ第十一弾!


夏休み…
領主様・スフィアの二人の後を追うように、リティシア先生らと共に双子姉妹もトウドの地へと向かう。
そして3日間に渡って行われる”天焦の節句”での物語。


ティアナルートもいよいよ佳境に入って参りました。


<天焦の節句~前日~>
トウドへ着いたリティシア一行は予め手配していた旅館へと向かう。
当然部屋は、リティシア・ベルゼとシンシャ・ティアナの2部屋分。
この宿を選んだ理由は、何十種類もある色とりどりの浴衣がレンタルできるからだった。


宿について荷物を置いて一息つく暇もなく、女子達の試着タイムが始まる。
ティアナの浴衣選びに熱心だったのは意外にもリティシアだった。
これも違う、あれも違うなどとブツブツ言いながらようやく決まったのは1時間も経ってのこと。
ティアナはもちろんのこと、流石のシンシャもぐったりする程だった。
ベルゼはその光景を微笑みながら黙って見守っている。
「もう疲れたから先に部屋に戻ってるわね…」
と双子姉妹は自室へ戻る。


残されたリティシアにベルゼが告げる。
「じゃあリティシアの浴衣も選ぼうか」
「あぁ、そっか、ティアナの浴衣に必死で忘れてたわ」
「待っている間に似合いそうな浴衣いくつか選んでみたんだが…どうだ?」
「…ありがとう、ベルゼ。着てみてもいい?」
「ああ」
何着か試着する中で、ある一つの浴衣が彼女の目に留まる。
「わぁ!この花柄模様すごくかわいい!色もキレイな藍色で素敵…」
「ねぇ!ベルゼもそう思わない!?」
「ああ、俺もその浴衣がリティシアに一番似合うと思って選んだんだ」
「すぐに着替えてくるね!」

「どう…かな?」
「うん、すごく似合ってる。綺麗だよ、リティシア」
真っ直ぐで温かさと優しさで溢れた眼差しで目でリティシアを見つめるベルゼ。
こればかりは何度経験しても慣れない。
この目で見つめられるたびにドキドキさせられてしまう。
「もう…するいよベルゼは…」
「???」
何のことだかわかっていないベルゼ。
そんな彼の腕に自分の腕を絡ませて告げる。
「浴衣も決まったし、私たちもお祭りに備えてお部屋で休みましょう?」
そう語る彼女の頬はほんのり赤く染まりながらも幸せいっぱいの笑顔で溢れていた。


その夜のこと…


こっそりと領主様の元を抜け出してきたスフィアと合流し作戦会議を行う。
彼女らの計画はこうだ。
祭りの初日は祭りの全体像を掴むための下見を兼ねてお互い別々で楽しむ。
2日目に偶然を装って領主様と合流して双子姉妹とスフィア、そして領主様の4人で楽しむ。
この時に隙を見てティアナと領主様が2人きりになる状況を作り、最終日の花火を一緒に見たいと告げる。
そして最終日に打ち上がる花火の時間に勝負をかける。
といった内容だ。
その間、リティシアとベルゼは夫婦水入らずの時間を過ごすこととなる。


そして、いよいよ祭りの幕が上がる。
ティアナが長年抱いていた想いが成就するのかどうか。
彼女と、そして領主様にとっての勝負の3日間が始まる。


<天焦の節句 1日目>
「明日のことは気にせずお祭りを楽しみましょう!」
シンシャの掛け声で初日が幕を上げる。
この日はリティシア・ベルゼ・シンシャ・ティアナの4人で、お祭りを回っている。
昨日選んだ浴衣は明日明後日の本番まで取っておくこととなり、私服での参加となる。
初めて見る屋台や盆踊りなどの光景に目を奪われる一行。


屋台に売っていたたこ焼きを見るや、リティシアとベルゼに食べさせ合いっこを強要するシンシャ。
全く動じないベルゼに対して、教え子の前でそんな恥ずかしい姿を見られたくないと顔を真っ赤にするリティシア。
ベルゼも乗り気だったため、あえなく撃沈する彼女をキャーキャー言いながら盛り上がる双子。
この時ばかりは、ティアナも明日の緊張感を忘れて楽しいひと時を過ごした。


疲れていたのか、宿に戻り夕飯を皆で食べ、お風呂に入ったら二人ともすぐにぐっすりと眠ってしまった。
それを見守るリティシアとベルゼ。
「頑張ってね」
そう呟くリティシアが見つめるのは、固く手をつなぐ二人の姿だった。

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おそらく次回がティアナルートラストになりそうです。
いったん今日は脳を休ませてあげて、また明日イメージを膨らませていこうかと思います!


それでは、本日の内容は以上となります!
最後までお付き合いくださいましてありがとうございました!

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