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おこもりだけど、沼には浸かっていたい。

ほぼ日の学校ではHayano歌舞伎ゼミを受講していました。そこで新しい扉が開き、沼仲間ができたことにより、想像もできなかった事が起こった話を2019年のアドベントカレンダーに記しました。ちょうど1年後世界がこんな事になるなんて思ってもみなかった。

 2020年の幕開きは歌に親しむ新春カルタ会。百人一首になじみがなかったこれまでの人生の新しい扉が開かれました。
 これを弾みに歌舞伎座の野望が<市川團十郎白猿襲名披露公演をみんなで見物>に向けて動き出しました。歌舞伎会の一大イベント、お切符取れるのかとヒヤヒヤでした。お切符取れたんです。ほっとした頃…自粛要請が出され延期が決まり、白紙になってしまいました。しかたなし。

 自粛があってもなくっても仕事はいつもと同じ。休日に劇場に行くことや、遠出をしない生活の抑揚のなさ…。あ、観たい!と思いったら観に行けていた事の幸せを痛感し、寂しさを感じてました。そんな頃、各方面で配信が始まりました。配信で見物できるのは非常にありがたかった。見物した作品を少しご紹介します。
 
[図夢歌舞伎]
 忠臣蔵初通しは図夢歌舞伎となりました。舞台では観ることができない角度からの表情!通さん場と言う言葉を覚えました。
 忠臣蔵に出てくる例のイノシシ。中に入って動くのは本当に大変そう(幸四郎さんが演じられたそうです)。口上人形もはじめて見ました。えっへん。
https://www.kabuki-bito.jp/news/6235/

[ART歌舞伎]
中村壱太郎さんが主催されたART歌舞伎。
尾上右近さんと共に新しい挑戦。
綺麗だったぁ。
https://artkabuki.com/#about


[歌舞伎オンデマンド]
 これは本当にありがたかった。歌舞伎座の舞台を見物させて頂ける。
 8月再開時の猿之助さんのご挨拶が流れ、柝が入って幕が開く時はうるっとしてしまいました。
https://www.kabuki-bito.jp/ondemand/

[阿倍野歌舞伎晴の会]
『浮世咄一夜仇討(うきよばなしひとよのあだうち)』最小限の道具やけど、盛りだくさん。出だしてあれ?って思ったら、2月に元になってる落語聞いてました。
https://www.kabuki-bito.jp/news/6306/

[中村屋生配信]
 雨の浅草寺で、中村屋兄弟による連獅子。
お二人の背後に勘三郎さんが重なって見えました。雨に濡れた床に映る獅子の姿も綺麗だったなぁ。
https://www.kabuki-bito.jp/news/6348/

[不易流行]
次の楽しみはこれ。
歌舞伎と狂言のコラボ企画。
狂言とこれを機にお近づきになれれば良いなぁ。
https://fueki-ryuko.org/

[紀尾井町家話]
 尾上松緑さんが席亭となり、毎回ゲストと共にお話しされる企画。
 思い出咄から、暴露ネタまでさまざまな話題が飛び出すのですが、芝居に対する深い愛情が溢れてます。
https://eplus.jp/sf/detail/3288220022-P0030022P021001?P1=0175

 この他にも俳優協会のYouTubeチャンネル、歌舞伎俳優さんのインスタライブ、附けの會の配信講座などなどちょこちょこ見ています。また、ほぼ日の学校オンラインクラス、ミュージカル、落語、レ・ロマネスク、カクシンハン、なども体験してみました。配信のメリットは自宅でリラックスしながら見物できる事。デメリットはリラックスしすぎちゃうこと。ちょびっと緊張感を持ちつつ劇場や会場に向かうワクワクがないのが寂しい。

 世間の騒ぎで今までの当たり前が変化してきました。好きなものとの向き合い方も今まで通りにいかない事もあります。でも、好きなものは好きやし、沼には浸かっていたい。ちょっとだけでも。そんなことを思う2020年の年末です。
 
 お弁当や大向うが復活した歌舞伎座に皆んなで見物に行ける日が来るといいですね。

2020年12月9日
chloe

 

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