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人生、生きてみなければ自分を分からない

[七朋会]は、昭和50年卒団(部)の国立大学応援団の同期会だが、半世紀近くの歴史を経て、先輩や後輩のみならず、応援を愛する("人のために尽くす"という応援精神を愛する仲間たち)を巻き込んで、緩やかな組織になってきたように思う。

しかし、まだ私たち同期(と近しい後輩のOB・OGたち)の親睦会の域を出ているとは言い難い。私たち同期は、皆古稀を過ぎた老人の部類に入っている。気持ちは若いが身体的には身体のあちこちにガタが来始めている。中には認知症になった者もいる。そして、[七朋会]の集まりには少しずつ集まる人数は減ってきている。
もうそろそろ、後に続く後輩たちを幹事に巻き込み、私たち同期は相談役的な立ち位置に退くことを視野に入れる必要があるだろう。

そんなことで、"緩やかでも堅吾なつながりがあり、長く継続し続ける[七朋会]"にしたいとの思いで、[七朋会]のホームページをつくり、銀行口座もつくろうということになったものだ。

ホームページは、私がお世話になっている大阪のEULITEにお願いすることになった。
また、私が幹事長ということもあり、事務局は[OUEN Japan]の事務所と同じく、南青山にする。

銀行口座については、[七朋会]名義でつくりたいと思ったが、昨今、銀行はマネーロンダリングの観点から擬似法人の口座はつくらせてくれないのではないかとの話が出ていた。とにかく、よく事情を説明してご理解をいただこうと思って、[OUEN Japan]の普通預金口座がある三菱UFJ銀行青山支店に出向いた。

事情を話すと、規約もない擬似法人の口座はつくれないという。それでは、私の個人口座をつくって、[七朋会口]にしようと思った。
結果が出るまで時間がかかった。銀行口座をつくるには、そのためのチェックする本部の部署があり、青山支店では対応しない。本部とタブレットを通して、会話をすることになった。
先方からは私の顔を見ることはできるが、私はタブレットから相手を見ることはできない。先方の顔が分からなくてもどうということはないが、何か刑務所で尋問されているような気分になった(銀行はそんなものだ。アットホームではない)。
身分証明書の提示依頼があり、私はマイナンバーカードを提示した。私が本人かどうかのチェックから始まり、住所の確認もされた。
私は、三菱UFJで赤坂見附支店と渋谷支店に普通預金口座を持っている。何でさらにもう一つを青山支店でつくるのか執拗に聞かれた。
擬似法人の口座にしたいなどと言えば、当然「ノー」と言われると思い、赤坂見附や渋谷とは違う振込みをしてもらうための口座と言ったところ、それは赤坂見附や渋谷ではダメなんですか?一つに纏められたらいいですよ。赤坂見附と渋谷のどちらかを解約して、一つにしたほうがベストですよと。
「そんなことこちらの都合だ」と口から出そうになった。先方の女子職員は、上司と相談すると言って何度も席を外す。ついに、三菱UFJ銀行ではお断りせざるを得ない。他の銀行で手続きされたらよろしいですとの言だ。
「ああ、そうですか。分かりました」と言って銀行を出た。1時間半かかった。

これは三菱UFJだけではなく、三井住友もみずほも同様なんだろう。きっと、その他の銀行も似たり寄ったりだろう。

私が持っている通帳は、三菱UFJとみずほは、銀行引き落としと振込みがある。それに対して、三井住友は、少し残高があるだけで、通常の動きはない。これを[七朋会口]にしようと思った。
ずっと使っていないので、暗証番号も印鑑もどうだったか忘れてしまっている。マイナンバーカードと登録したい印鑑を持って、三井住友銀行青山支店に出向き、何とかすべてを明瞭にした。これを[七朋会口]にすることにした。
その旨を幹事たちに連絡して、[七朋会]で集めた寄付金を振り込んでもらった。
[七朋会]は、まだまだ同期会の域を出ていないが、少しずつ永続する組織になっていってほしい。

それにしても、私はよくもまぁ、20年以上銀行に勤めていたものだ。辞めて正解。私には銀行は向いていない。と言って、他の事業会社や公務員に向いているかと言ったら、少なくとも公務員には絶対向いていない。
昔は警察官僚になりたいと思っていたが、これは私には銀行よりも相応しくない。もし警察官僚になっていたら、すぐにお縄になってしまうだろう。警察官僚がお縄になるとは目も当てられない。

やはり、私は一匹狼ならぬ一匹パンダかドラえもんか、フーテンの寅さんが似合っている。

若い時、人は「こんな職業に就いてみたい」と思うが、それがどれだけいい加減なことであるか、人生は終わりに近づいてみてやっと自分を知ることができる。
そのことを考えると、私が古稀で生前葬&出陣式をして生まれ変わったことは時にかなったことだったのだと、つくづく良かった、私の選択を褒めてやりたいと思う。

不動院重陽博愛居士
(俗名  小林 博重)

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