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2023.10 おうちパンと季節のお便り

秋晴れの澄んだ青空が気持ちいい、過ごしやすい季節になりました。
朝晩は冷え込みますので、温かいスープや、煮込み料理が恋しくなります。我が家では早くもおでんが登場しました。

パンづくりも少しずつ冬仕様に移行です。
まずは、バター折込系。
半年間お休みしていたクロワッサンやデニッシュのレッスンを再開します。それから、シュトーレン。
ラム酒漬けのドライフルーツとナッツを混ぜ込んだ特別贅沢な菓子パンです。「まだ食べたことないよ」という方にも「シュトーレン大好き」という方にも、パン教室リヒトのシュトーレンは甘すぎず、食べやすくておいしいと好評をいただいています。

個人的には、寒くなるとライ麦パンが食べたくなります。小麦粉の1~2割をライ麦粉に置き換える程度のライ麦パンなら、さほど注意をしなくとも作りやすいと思います。

小麦粉の半分をライ麦粉に置き換えると、かなり様子が違ってきます。捏ね方、発酵の見極め、丸めや成形の強さ、クープの入れ方、焼成温度や時間、すべてにおいて、小麦粉だけで作るパン生地のときとは違ってきます。

その理由は、ライ麦粉に水を加えてこねても、グルテンができないからです。つまりそれは、膨らまない大きな具の塊のようなもの。強力粉でこねた生地と、ライ麦粉でこねた生地と、同じ量だとすると、2種類が混ざり合った生地は、半分が膨らまないもので出来ているということ。

半分の膨らむ強力粉の生地を、できるかぎり力強い生地にすると、ライ麦生地を支えてくれます。ライ麦粉の選び方もポイント。

ライ麦粉は、粗挽き、細挽き、石臼挽きなど、粒の大きさを考慮して選びましょう。粒が小さいほうが強力粉の生地に対して寄り添う感じ。粒が大きいと強力粉のグルテン膜を傷つけてしまうので、膨らみにくくなり、難しく感じます。

ライ麦入りのパン生地に、ナッツやドライフルーツを混ぜ込んだりすると、さらに生地に重たくなり、強力粉の生地に負担がかかります。細挽きのライ麦粉を使う、ライ麦粉の割合を減らす、具を多く入れすぎないなど、バランスを考えると良いでしょう。

リヒトのメニューでは、次の3つにライ麦粉を使っています。

フィグノアレザン(2割)
具だくさんライ麦パン(1割)
はちみつ胡桃パン(1割)

小麦粉だけのレシピでも、1~2割をライ麦粉に置き換えてみると、風味の違いが楽しめると思います。

寒い季節もパン作りを一緒に楽しみましょう。

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