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つい人を振り回してしまうブンブンちゃん

人をブンブンと振り回すタイプの人がいます。
気分の変動が激しくて、それが対人関係にも出てしまうので、親しい距離にいる人は、いつも振り回されるので大変です。
女性だけではありません。
もちろん男性にもいます。
このような人を、ここでは『ブンブンちゃん』と呼ぶことにします。

0か、100か。

ブンブンちゃんの一番の特徴は、安定した人間関係を持てないことにあります。
その理由は「気分のいい時」と「気分の悪い時」の差が激しくて、今日は最高にウキウキの気分だったかと思うと、翌日はこの世の終わりかと思うほど沈み込む。
これが、めちゃくちゃ激しいのです。

しかもこの両極端に激しく揺れ動く傾向は、対人関係にも現れ、相手を「理想の人だ」と思うとどんどん美化させていき「これぞ!ずっと探してきた人物だ!」と、勝手に期待が大きく膨らんでいきます。

ところが、相手が自分の期待に応えてくれないと感じると一転。
怒りと同時に、不安が襲ってきて、しがみつこうとしたり、突き放そうとしたりしちゃうのです。
本心は「もっと自分に関心を向けて欲しい」「自分のことをわかって欲しい」と願ってのことなのですが、相手からすれば激しく振り回されることに疲れ果て、つい引いてしまう、ということが起こるのです。

相手の心の動きを素早く察知するブンブンちゃん。
今度は「裏切られた!」という激しい怒りが湧いてきて、相手をもっと困らせてやろうと、言葉での激しい攻撃だけでは止まらず、相手を窮地に追い込むような行動を起こすようになります。
これには相手もびっくり仰天!
すっかり怖気づいてしまい、「もう関わるのはゴメンだ」となって、後味の悪い終わり方をしていくというのが、ブンブンちゃんの人間関係のパターンになるのです。

ストイックで自己破壊的

ストイック

この「0か100か」という生き方は、実は気分や対人関係だけでなく、ありとあらゆるところに顔をのぞかせてきます。
ストイックに自分を追い込んだり、命知らずな賭けに出たり、とにかく激しい破壊衝動のようなものを抱えているというのが、ブンブンちゃんの正体なのです。

躊躇することなく自分を追い込む破壊衝動のカラクリは、背後に隠れている「強い自己否定感」。
つまり、ふと襲ってくる気分の落ち込みを紛らわすためには、強い刺激が必要で、スリリングで、ドキドキしたり、ハラハラしたり、強く興奮することを求めるようになる。
生活のあらゆるところに、極端な傾向を持つところがあるのです。

恵まれた環境で育ったはずなのに心が満たされない

寂しい子ども時代

ブンブンちゃんのほとんどは、両親へのこだわりが強いのがもう一つの特徴。
いい年になっても、相変わらず親へのこだわりから卒業できないで苦しんでいる。というのがあります。

はたから見れば、経済的にも安定した立派な家庭に見えるのですが、子ども時代のブンブンちゃんにとっては、安心がもらえていない、愛情飢餓状態を抱えており、幼いながらに、必死に「いい子」を頑張ってきたという過去があります。
ところが、ある年齢に達すると、これまで遠慮して我慢し続けてきたものが一気に噴出。その不足を埋めるかのうように、びっくりするような変貌を遂げることもあります。

これは、親の自己愛を満たす役割を、幼い頃から背負わされてきたことが原因。
親にとって「自慢の子」「理想の子」であるように期待され、親の満足を満たすための子として、必死に頑張ってきたという過去を持つのです。

本当は情深い人を大切にする人

あったかい人

そんなつらい過去を持つブンブンちゃんですが、心の安定を手に入れると、素敵な魅力を発揮するようになります。
人の気持ちが痛いほどわかる、心優しい面があふれ出し、相手と深くわかり合える関係を築きたいと、あきらめずに一生懸命に努力する素敵な人として、愛されるようになります。

そのためには、”気づく”しかありません。
自分の本当の心のカタチに気づいて、自分の問題は自分が向き合う!と覚悟するのです。
うまくいかないことも、人のせいにすることをやめて、人に依存することをやめると決めるのです。

誰かに自分の話を聞いてもらいたい
誰かにわかってもらいたい
と依存する”誰か”を探すのではなく、その気持ちをグッと抑えて、孤独に耐える力を手に入れることを目指すのです。

このつらさは自分で引き受けるぞ!

そう思えたら、素直に周りの人に感謝できるようになって、きっと素敵な関係が築けるようになりますからね。

鶯千恭子(おうち きょうこ)

家族成育カウンセラー
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