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対人関係パターン

人はそれぞれ、対人関係のパターンを持ちます。
そして、対人関係パターンは、その人が幼かった頃の「大切な人(多くが親)」との関係を再現させているといわれます。

甘え上手な人・甘え下手な人
すぐに心を許す人・なかなか心を許せない人
人をすぐに信頼してしまう人・人不信がつきまとう人

対人関係パターンにはいろいろありますが、どれも生まれつきのものではなく、幼い頃の大切な人との間で築き上げた、最も安心を引き出す関わり方のパターンになります。

幼い頃は、そのパターンはとても意味があったのですが、大人になるとそうでもないことが出てきます。
幼い時に身につけた対人関係パターンは、厄介で、トラブルが絶えないにもかかわらず、修正することができずに、そのパターンをずっと持ち続けてしまう。それにはどんな意味があるのでしょう。

それは、大人になった今もずっと、心の中に大切な人(多くは親)の存在が大きく占めていて、いまだにその大切な人から、認めてもらいたいという「承認欲求」を抱えていることがあるといいます。

そして、大人になった今も、かつての親が、ずっと自分を監視しているような気がしたり、親が自分に対して接してきたように、今度は自分で自分を取り扱ってしまう。
とにかく、心の中には、大切な人(主に親)が未だに大きな存在として生き続けてしまうため、無意識に幼い頃の対人関係パターンを再現させ続けてしまうのです。

そのことに気づくことができると、対人関係は大きく変わることになります。
幼い頃にかけられた呪縛から解かれて、幾つからでも、本当の自分を取り戻していけるようになるのです。
面白いですね。

自分に「気づく」ことができる人は、人と深く関わろうとする人です。
深く関わって、親密な関係を大切に育んでいこうとする人です。
つまり、人と深く関わろうとする人は、どんどん自分に気づいていくことになるのです。

反対に、人を遠くに置いて、親しい関わりを一切避けようとする人は、独りよがりな世界を持ち続けてしまい、幾つになってもその中の住人として生き続け、呪縛から解かれることはありません。
夫婦関係や親子関係は、最も近い対人関係だと思いますが、物理的には距離が近くても、心理的には、相手のことが全く理解できない、という関係が成立してしまうのはそのせいなのです。

人と深く関わろうとする場合、相手の感情に揺さぶられることが多くなりますよね。でも、そうやって相手を知ることになるし、同時に、自分を知ることになるのです。
そのような人を「共感型」と呼ぶならば、人を避けてしまう人は「回避型」となります。

回避型が、どんどん増えている時代に突入したといわれます。
それは、その生き方の方がいいという、環境適応の一つでもあるのです。

確かに、人の助けを貰わなければ生きれなかった時代は「共感型」が適応のカタチでしたが、テクノロジーを難なく使いこなせる現代は「回避型」であることが、適応に有利となります。

ただ、人と深く関わることがなくなれば、対人関係の中で自分を鍛錬していくという機会は、急速に失われます。
見た目ではわからないけれど、相手との距離が近くなり、深く関わってみると、相手の幼さに驚く、というような出来事が、もっと増えるのかもしれません。

幼さには、ピュアな側面と、感情処理が極端に下手だという特徴を併せ持ちます。
つまり、感情処理の苦手さでいえば、不快な体験をすると思考が一気にすっ飛んで破壊的な行動に出てしまうという、感情コントロールの苦手さを抱える人が増えるということを意味します。

やはりバランスなのです。
共感型と回避型がバランスよく共存できると、互いの強みが生かし合えるのかもしれませんが、これがなかなか難しいのです。
だからこそ、少しでも知識を増やして、考えることが必要なのだなと思うのです。

鶯千恭子(おうちきょうこ)

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