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最大の環境要因は「人」

「ヒューリスティクス」というのをご存知だろうか。
人が問題を解決する時に使う考え方の一つで、時間的には早く解決を導くことができるものの、正解か否かという視点で見ると、決して正しい解決方法とは限らないという解決方法のことで、私たちは日常的に、このヒューリスティクスを用いていることが多いらしい。
実は「経験則」を警戒する理由がここにある。

人は、複雑な問題を前にした時、何かしらの意思決定をしなければいけない場面が結構ある。
その時に、ついやってしまう間違いが、これまでの経験や知識を頼りに、その答えを導いてしまうということ。

過去に、似たような場面に遭遇した時の記憶があり、それに準じて安易に判断をしてしまうのだ。
本来であれば、問題が複雑であるほど、慎重にした方がいい。
論理的に、じっくりと、深掘りしていく必要がある。
ところが、いとも簡単に「ああ、それはこういうことだ」と判断をしてしまうのがヒューリスティクス。
その結果、運よくうまくいくこともあれば、うまくいかないこともある。
この失敗は、経験年数の高い人ほど陥りやすい。

まわりも、自分で考えることをやめてしまい、「あの人がそういうのだから」と、つい頼ってしまう環境にあれば、認知バイアスはどんどん大きくなる。
そして、とんでもないところまで、問題が発展してしまうこともあるのだ。

例えば、子育てに関する問題。

保育園や幼稚園では、熟年者がいれば、その人の発言権は大きくなるのが普通だ。
ところが、その人が、きちんとした裏付けを自学自習されている人であればいいのだが、自分の経験値だけで話を進め、悩んでいる保護者に問題を指摘したり、若い保育士たちに持論を持ち出して厳しく指導する場合、放っておくと必ず大きな問題となり、深くメスを入れて膿出しをなければならない事態になる。

特に今の若い子たちは、新しい学びと感覚を身につけている。
心の中でたくさんの「❓❓」が飛び交いながらも、大先輩の言うことだからと、口をつぐんでいるうちに、よろしくない循環が生まれ、人が定着しない職場になってしまったり、評判が一人歩きしてしまうこともあるのだ。
そして、同じようなことは、いろんな職場で起こる。

ヒューリスティクスを防ぐためには、経験則を大事にしつつ、裏付けとなる根拠を身につけること。
そして、誰もが意見を言い合える雰囲気を作り、風通しの良さを保つ。
恐らく、熟年者やリーダーという立場にいる人がそのことに気づけば、驚くほどガラリと職場環境は変わることになる。
なぜなら、環境を構成する最大の環境要因は「人」だからだ。

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