成功・失敗・葛藤のバランスよい経験
「性格はつくられる」というのをご存知ですか?
性格は生まれつきのものではなく、つくっていくものです。「つくっていくもの」ということは、幾つになっても作り替えができるということ。つまり、死ぬまでアップデートし続けるといえるのです。
(お子さんの性格について知りたい方はこちらも参考にしてみてください。)
性格の偏りは、その人なりの適応戦略。だとするならば、生きやすい学習を積ませてあげてください。それには「成功」「失敗」「葛藤」を、偏らずにバランスよく経験させてあげること。
成長に合わせて少しずつ、うまくいかない経験をさせていくことも大切です。恐らくどの子も、集団生活に入る時期が、大きな節目となります。特に一人っ子のお子さんや、きょうだいがいる末っ子のお子さんにとっては、みんなが譲歩してくれる環境ではない、ぶつかり合いも辞さない経験を積むことが増えますが、これはお子さんにとって大きな宝物になります。
この時の大人の役割ですが、子どもの葛藤に付き合い、「そうかそうか」と受け止め、「だいじょうぶ」と、ドーンと受け止め続けること。そうすると、子どもは安心して葛藤に没頭し、勝手に心の折り合いをつけ、たくましい性格づくりへとアップデートさせていきます。
「たくましい性格づくり」とは、思う通りにいかないことに遭遇しても、不快な感情が襲ってきても、恐怖や不安に飲み込まれることなく「大丈夫、自分は自分を上手に取り扱えるぞ」という自信を育む事にあります。そして、実際に様々な困難が襲っても、感情が暴走することなく、上手に対処できるという「結果」を積み上げることで、更に磨きをかけていくのです。
大人の役割は重要です。
一歩下がって事の次第を観察しながら、ひたすら「だいじょうぶ」と「そうかそうか」を言い続けることに徹すること。そのためにもご自分の心のメンテナンスを大切にしてくださいね。
鶯千恭子(おうち きょうこ)
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