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意欲を科学する〜第5回保育レベルアップ研修会〜
「意欲は環境で育つ」ことを教えてくれる実験がありましたので、ご紹介しますね。
子どもをよくなめるラットがいました。
ところが、よく見ると、中には子どもを無視してやり過ごすラットもいました。
母親の対応の違いが、子どものラットにどう影響するのかを調べたところ、興味深いことが分かったのです。
毛づくろいと社会性・攻撃性
よくなめる母を持つラット→高ラット
ほとんどなめない母を持つラット→低ラット
と呼ぶことにしますね。
高ラット・低ラットそれぞれの子どもラットが成長した後、様々な違いが明らかになりました。
広い仕切りのないケージに入れて、自由に探索させたところ、真ん中のフィールドにいた時間に大きな差が出たのです。
低ラット→5秒以下
高ラット→35秒以上
空腹にさせた後、新しいケージに入れて、食べ物を与えたところ、食べ始めるまでの時間に差が出たのです。
低ラット→食べ始めるまで9分以上かかり、食べる時間はほんの数秒。
高ラット→食べ始めるまで4分かかり、食べる時間は2分以上。
この他、迷路の実験などでも、好成績だったのは、軒並み高ラットでした。
高ラットは、社会性が高く、好奇心があり、攻撃性が低かったという共通点があったのです。
生まれ?育ち?
初期の母親の行動が、ほんの少し違うだけで、大人になった後の行動に大きな違いが生まれたことに、研究者の一同はとても驚いたそうです。
そこで、更に子どもをなめる頻度は、遺伝で受け継がれるものなのかと考え、様々な実験を行ったところ、生物学上の母親の習慣ではなく、あくまでも育ての親の習慣だということが判明したのでした。
たくさんなめられ快い体験を持つ子どもラットは、そういう経験のないラットに比べて、勇敢で、大胆で、環境にもうまく適応できたのです。
先の見えにくい時代だからこそ意欲が大事
同じことが人間にも当てはまります。
しかも人間の場合は、スキンシップだけでなく、嫌な体験・つらい体験・悲しい体験など、不快な体験をした時の安心の与え方で、後の意欲に影響を与えることができるのです。
先の見えにくい時代だからこそ、意欲を育てたい。
大丈夫、やれる!
きっと出来る!
そういう人生を送る種を植えてあげたいです。
<お知らせ>
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意欲を育てる技術について興味のある方は、学ぶ機会をご用意しました。
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第5回 意欲を科学する(悲観脳・楽観脳・無力感の学習)
1月20日(水)18:00〜20:00
意欲を育てるには、意欲とは何か、意欲の正体を知っておく必要があります。
そして、相手の意欲を削いでしまうものに、自分の心の姿勢があります。
意欲とは学習であり、育てる事ができるのです。
【概要】
意欲の正体
悲観脳・楽観脳
学習性無力感
相手が傷ついている時の励ますタイミング 他
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