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一括査定をやってみたけど不動産会社が決まらない!?不動産会社を選ぶポイント4選

「不動産の一括査定をやってみたけど、ここからどうやって不動産会社を選べばいいのか分からない……」

不動産の一括査定をすると、複数の不動産会社から連絡がくるため、どの会社と契約を結ぶべきかとても迷いますよね。

一括査定サイトは、一度に複数の不動産会社に査定を依頼することができて、とても便利です。
しかしその一方、査定結果が複数の不動産会社から届き、そこからどう選べばいいのか分からなくなってしまう、という利用者も多いです。

不動産会社によって査定価格も変わるため、同じ物件でも査定する会社によって、価格が数百万円違う、ということもよくあります。
しかし、一番査定価格が高い不動産会社を選べばいいのかというと、それは間違いです。

実は、査定価格よりも確認すべきポイントが、4つあります。
本記事では、一括査定をした後の不動産会社選びの4つのポイントと、一括査定後の流れについて解説しています。

不動産会社を比較する際にこの記事を読むことで、選ぶ際の基準が明確になり、スムーズな不動産売却をすることができるでしょう。


監修者情報

印南和行(宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、一級建築士、一級建築施工管理技士、不動産コンサルティング技能士試験合格) 全国不動産売却安心取引協会 理事長。住宅専門チャンネル「YouTube不動産」が「わかりやすくて参考になる」と大好評でチャンネル登録者9万人、総視聴回数2100万回を超える(2023年5月1日現在)。著書に「プロ建築士が絶対しない家の建て方」(日本実業出版社)、「プロが教える資産価値を上げる住まいのメンテナンス」(週刊住宅新聞社)がある。


1 一括査定で不動産会社を選ぶ際のポイントは4つ

一括査定で査定を依頼した不動産会社の中から、どの会社と契約をするか選ぶ際のポイントは、全部で4つあります。

1.査定に明確な根拠があるか
2.担当者が信頼できるか
3.不動産会社の得意な分野と、売却したい物件の条件が合うか
4.評判や実績、サポート体制を確認する

一括査定を依頼した不動産会社全てに、訪問査定まで依頼するには、時間も体力も必要になります。

まずは、上記4つのポイントをクリアした不動産会社、2〜3社に候補を絞ってから訪問査定を依頼しましょう。
そして訪問査定の結果を踏まえた上で、その他サービスなども考慮し、総合的にもっとも条件がよいと感じる会社を選ぶと、その後の不動産売却もスムーズに進めることができます。

1-1 査定に明確な根拠があるか

まず、前提として、査定価格=売却価格ではありません

査定価格はあくまで、このくらいで売れるだろう、という目安にすぎないのです。そのため、例え一番高い査定価格で売りに出したとしても、近隣の相場と比較して著しく値段が高ければ、売却は難しくなります。

高い査定価格に釣られて不動産会社と媒介契約をしても、実際は買い手がつかず、結局、大幅に値を下げて売却することになる可能性も十分にあるのです。
つまり、査定額だけを見て、どの不動産会社にするかを判断をするのは危険だといえます。

しかし一方で、類似物件の売却実績が十分あり、得意な物件であるため査定価格が高い、というケースもあります。
この場合は高い査定金額にも明確な根拠があるため、なぜその金額なのか説明を求めれば、きちんとした回答が得られるはずです。

納得のいく説明をしてくれる不動産会社であれば、高い査定金額を提示されても、無闇に警戒する必要はありません。

査定の根拠は口頭での説明よりも、書面で示してもらった方がより明確な説明が受けられる傾向があります。査定金額に疑問があれば、書面での説明を求めるとよいでしょう。

自分でも近隣の不動産の取引相場を調べ、提示された査定金額がその相場よりあまりにも高いと感じた場合は、査定金額の根拠をしっかりと確認することが大切です。

1-2 担当者が信頼できるか

例え大手の不動産会社であっても、実際に物件売却に向けた営業活動をおこなうのは、担当者です。
つまり売却が成功するかは、担当者の営業力に大きく左右されるといえます。

購入を検討している方の内覧の立ち会いや、売買契約に関する煩雑な手続きについてアドバイスをもらったり。これらは、信頼できる方にお願いできると安心ですよね。

また、大きな金額が動く不動産売買だからこそ、余計なストレスを抱え込まないためにも、担当者との信頼関係は重要です。

契約をする前に、細かい質問にもきちんと答えてくれるか、親身になって相談にのってもらえるかなどの人間性を慎重に見極める必要があります。

全国約4,000人を対象に行った不動産の売却に関する調査では、「信頼できる担当者」が、不動産売却で重視すること第2位となっています。
下のグラフを見ると、実際に不動産を売却した経験がある方だけでなく、現在検討中の方も、担当者を重視していることが分かります。

参考:PR TIMES「9月23日は「不動産の日」 【不動産売却について調査】 不動産会社選びの決め手は「価格」「知名度」「担当者」 ~ 「おうち売却の達人」なら、あなたの営業担当者がどんな人なのかが分かります ~」株式会社南勝

自分からも分からないことは積極的に質問をしていき、コミュニケーションを取ることで、相手の人となりや、自分との相性を判断していきましょう。

1-3 不動産会社の得意な分野と、売却したい物件の条件が合うか

ひとくちに不動産会社といっても、実は物件によって、それぞれ得意・不得意があります。

例えば、マンションの売却が得意な不動産会社もいれば、戸建て物件をメインに扱っている不動産会社もいます。
また、エリアによっても得意・不得意は分かれます。

その不動産会社の得意分野であれば、その会社は積み重ねてきた実績やノウハウに基づいた、販売戦略を持っています。
逆に、販売戦略がない状態で売却活動を開始してしまうと、なかなか物件が売れず長期化してしまったり、相場より安い値段での売却になってしまったりする危険性があるため、注意が必要です。

まずはそれぞれの不動産会社の得意・不得意の傾向を確認して、把握するようにしましょう。

1-4 評判や実績、サポート体制を確認する

不動産会社の評判や実績、サポート体制をあらかじめ確認しておくことも、効率的な会社選びをする上で重要なポイントです。
ただ、前述した通り、実際の売却サポートは担当者が行うので、しっかりした担当者なのかを確認しましょう。

会社や担当者のクチコミを確認することは重要です。
公式HPからでは読み取れない、実際にそのサービスを利用した人にしか分からないリアルなクチコミは、貴重な情報源です。

第三者から得られる、忖度のない情報を集めておくことで、不動産会社選びをスムーズに進めることができるのです。

また、不動産会社や担当者の実績を知ることは、売却の成功率を上げるためだけでなく、前述した不動産会社の得意分野を知る上でも非常に重要です。

先ほどもご紹介した不動産の売却に関する調査で、不動産売却で重視することの第3位に『売却の確実性』が挙げられています。この売却の確実性をどうやって判断するのかというと、その物件を売却するための販売戦略がしっかり組み立ててあるかです。

販売戦略のある担当者と、販売戦略を考えていない担当者。どちらがより確実に不動産を売却できるのかは、言うまでもありません。
同時に、サポート体制についても確認しておくと、各社の違いを比較する材料になります。

参考:PR TIMES「9月23日は「不動産の日」 【不動産売却について調査】 不動産会社選びの決め手は「価格」「知名度」「担当者」 ~ 「おうち売却の達人」なら、あなたの営業担当者がどんな人なのかが分かります ~」株式会社南勝

2 一括査定後の流れ

前述の4つのポイントを踏まえた上で、不動産会社の候補を数社にしぼったとします。ではその後どうすればよいのかというと、下記の流れで不動産会社と契約を結びます。

1.必要書類を揃える
2.訪問査定を受ける
3.不動産会社と媒介契約を結ぶ

必要書類とは、不動産売買に必要な書類のことで、戸建てかマンションかによって、必要な書類は若干変わってきます。
まずは訪問査定時に必要な書類について、事前に不動産会社に確認しておきましょう。

・建物の図面や測量図
・物件購入時の売買契約書

上記は訪問査定時の前に準備をしておくとよいでしょう。

その後訪問査定を受けた上で不動産会社の候補をさらに絞り込み、最終的に1社と媒介契約を結ぶことで、ようやく不動産売却のスタート地点に立つことができるのです。

2-1 訪問査定は積極的に利用するべき

いざ訪問査定を不動産会社に勧められると、なんとなく抵抗を覚える方もいるのではないでしょうか。
たしかに、数分情報を入力するだけでできた机上査定と比較すると、直接不動産会社の方と対面する訪問査定のハードルは高いように感じます。

しかし、不動産を売却するとなると、訪問査定でないと正確な査定価格を出すことはできません。

周辺物件の売り出し価格や売却価格、間取りや築年数などの物件情報を元に算出した机上査定とは違い、訪問査定なら周辺環境や建物の状況など、実際に見てみないと分からない部分まで細かくチェックした、精度の高い査定をすることができるのです。

また、先述の、不動産会社を選ぶポイントの『担当者が信頼できるか』も、お互いの顔が見える対面コミュニケーションをはかることで、より判断しやすくなります

表情や身振り手振りといった非言語情報は、電話やメールだけでは分かりません。
しかし担当者と直接顔を合わせれば、服装や髪型、視線の動きといった視覚情報から、より相手のことを理解することが可能です。

そのため、訪問査定は、応対する手間がかかるというデメリットがあったとしても、得られるメリットの方が大きいといえます。

机上査定と同様に、不動産会社の訪問査定は無料で受けることができます。スムーズな不動産売却のためにも、候補に挙がっている不動産会社の訪問査定は、ぜひ積極的に利用していきましょう。

3 まとめ

不動産の一括査定は、少しの労力で複数の不動産会社に査定依頼ができる上に、不動産の査定価格が把握できるというメリットがあります。

自分で不動産会社を探し出す手間を省けるので、特に不動産売却のための時間をあまり取れないという方に、オススメの方法です。

また、相続した遠方の実家を売却したいけれども、実家の近くの不動産会社を知らない、という方も、一括査定をすることで、その地域の不動産会社の情報を得ることができます

一括査定をやってみたけれども、複数の不動産会社から連絡がきて、どうすればいいか分からない……
というときは、不動産会社を選ぶ際のポイント4つを意識して、冷静に見極めるようにしましょう。

しかし、手軽な机上査定だけでは、おおよその査定金額しか出すことができません。不動産を手放すことが確定している場合は、積極的に訪問査定を利用するべきです。
売却希望の物件に合った不動産会社を慎重に選ぶことで、その後の売却をスムーズに進めましょう。


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